インタビュー・モノ

今、新たな鼓動をもって展開している「東海のものづくり」にスポットを当てて、作り手の想いやこだわりに迫ります。ものづくりの宝庫ともいえる、東海エリア。有名どころから知られざる逸品まで、掘り起こします。

前編はこちら
 
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繊細な技術でバッグを仕上げる、うるわしき職人集団!
 
柔道着や剣道着の素材として用いられる「刺し子織り」の新たな可能性を切り拓いたバッグブランド「sasicco(サシコ)」。後編では、「sasicco」を手がけるタネイの工房を訪れます。工房の中には、ミシンがずらりと並びスタッフの方々が作業に励んでいます。タネイで活躍している縫製スタッフは全員女性。手際よく縫製を進めていくその姿は、まさに職人そのもの! 工房内は女性の華やかさが溢れる一方で、ピンと張り詰めた緊張感があります。
 

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裁断から縫製まですべて手作業! 工房内には小気味のいいミシンの音が鳴り響きます。

 
「『sasicco』のバッグづくりに求められるのは繊細な技術。バッグの模様を歪まないように仕上げるため、生地の目と糸の縫い目を真っすぐにそろえて縫い込んでいく必要があります。その点、丁寧な作業を心がける女性スタッフに恵まれていることから、納得のいく製品がつくり出せていると感じています」と話すのはタネイ専務取締役の種井由美子さん。織り目がでこぼことしている刺し子織り生地。きれいに縫い込むのはたしかに一筋縄ではいかなさそうですが、縫製を終えたバッグには、真摯に生地と向き合うスタッフの眼差しのように、真っすぐな縫製の跡が刻まれていました!
 

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ミリ単位のズレにも配慮し縫製する「sasicco」のバッグ。

 
あの国際舞台でも活躍! 多くの人々を魅了する、技術と情熱の結晶
 
非常に頑丈であることから、裁断・縫製するには高い技術が求められる刺し子生地。その特徴を熟知したうえで生みだされる「sasicco」のバッグは、クオリティの高さから、名古屋トヨペットや東京ヤクルトスワローズのオリジナルグッズに採用されるなど、企業や行政からも注目される存在に。なぜ10年近くにわたり、タネイは難易度の高い生地を用いた繊細なバッグ製造に挑み続けられるのか? その疑問を種井由美子さんに聞いてみると2つのキーワードが返ってきました。「当社の縫製スタッフに共通するのは“職人気質”と“楽しむ心”です。『sasicco』の知名度が上がってきたことにより、オリジナルバッグの製造依頼も増えていますが、なかには手間のかかる難しいデザインも。スタッフはどんな依頼にも職人としてのプライドをもって挑み、その度に新たなスキルを習得しています。また、業務の合間には余った生地を使って新たなバッグを開発。自発的にものづくりに取り組む彼女たちは、本当にバッグづくりが好きなんです」と種井由美子さんは目を細めます。
 

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「sasicco」に込められた技術や思いを説明する種井由美子さん。

 
長年にわたる道着製造を通じて培ってきた「技術」と、スタッフのものづくりに対する熱い「思い」が織り込まれ発展しつづける「sasicco」は、いまや世界に誇る“メイドインジャパン製品”として認知され始めています。「昨年開催された伊勢志摩サミットでは、海外メディア向けイベントの記念品として『sasicco』のバッグが配布されました。愛知県の伝統工芸品である三河木綿を生かした製品として認められ、世界中に愛知県をPRすることに貢献できたことを誇りに思っています」と嬉しそうに話す代表取締役の種井美文さんの顔は、我が子の栄誉を喜ぶ父親のように見えました。
 

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多彩な柄をもつ無垢な刺し子生地は、職人の技とセンスにより、洗練されたバッグへと姿を変えます。

 
人生を共に歩む、長く愛されつづける存在を目指して
 
「丈夫さが自慢の『sasicco』ですが、長年使い込んだことによる修理・メンテナンスの依頼もきています。修理費用は決して安い金額ではありませんが、それでも修理して使いつづけたいと思ってもらえることは、つくり手としてこれ以上ない喜び。これからは修理事業にも力を入れ、お客様と愛着あるバッグの末永い関係づくりのお手伝いができたらいいですね」と種井由美子さんは人々の暮らしに息づく「sasicco」の未来像を描きます。
ファッションとトレンドとは切り離せない関係。1つのものを長く使いつづけることは当たり前にできることではありません。そうしたなかで少しずつ広まっている、「sasicco」を長く使いつづけたいという人の輪。丈夫さとシンプルな美しさを兼ね備えた三河生まれのバッグは、使い手の愛着を受け止め尊重する心優しき職人のもと、暮らしに欠かせない逸品として愛されつづけることでしょう。
 

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豊川の地から、こだわり・愛情のこもった「sasicco」をつくりつづけます!

 
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