インタビュー・ひと

「こんなことしたらおもしろいかも!」を実現した人、また、東海エリアに新たな息を吹き込んだ立役者となる『仕掛け人』にインタビュー。仕掛け人の存在や想いを知ることで、イベントや場所がよりイキイキと目に映るはず!


 
金色の魚のかぶり物と全身タイツに身を包んだ男性アイドルが、ここ数年、増殖し続けている―― 合計すると約300人。その中のメインメンバー10人を中心に、最近はラジオ出演やCDデビューも果たしたそうです。この謎が多い集団のグループ名は、「しゃちほこボーイズ」。結成から7年。彼らは何を目指してグループを立ち上げ、このコスプレを続けるのか。HIROBA編集部が、しゃちほこボーイズを立ち上げた初号機・池田元希さん(左)と、2号石川哲也さんに取材を試みました。
 

― 颯爽と全身金色でご登場いただき、なんだか特別なものを見ることができた気がします。今日は取材を受けていただき、ありがとうございます!

 
池田:この格好で僕らはどこへでも行きますよ。いかに目立った存在になるかが、大切なんです!
 
石川:この格好で名古屋の街を歩いていると、写真を撮られたり、ちやほやされて、うれしいですね。いい気分です。
 

↑ しゃちほこボーイズが経営する居酒屋「しゃちほこ屋」で取材スタート!左が池田さん、右が石川さん。
 

― おふたりはどこで出会い、しゃちほこボーイズを立ち上げるに至ったんでしょう?

 
池田:それは、「しゃちほこスーツ」との出会いから話し始めないといけませんね。僕は元々、大手広告代理店に勤めていて、大阪から名古屋に転勤することが決まったとき、上司から餞別として「しゃちほこスーツ」をいただいたんです。
 
石川:僕は名古屋でグラフィックデザイナーをしていました。だから昔から表現することは好きなタイプでしたね。数年前にアメリカ旅行したとき、ニューヨークのタイムズスクエア周辺で、かの有名な蜘蛛のようなスーパーヒーローのコスプレをした人に出会ったんです。こんなに目立つ場所で、個性をさらけ出している!と、衝撃を受けましたが、その姿が本当にイキイキしていて、僕も「なにかSHOWをしたい!」と思うようになりました
 
池田:石川くんが帰国し、名古屋市東区に住んでいたのですが、僕もちょうどその頃同じエリアに住み始めました。変わった友達がほしいと思ってmixiを見ていたところ、同じ東区に住んでいる人のコミュニティの中にコスプレをしたトップ画像の石川くんを見つけたんです。怪しすぎて興味を持ち、僕からメッセージを送りました。そして、出会ったその日になぜか一緒にパーティーに行くことになり、石川くんが「僕は蜘蛛のヒーローの全身タイツで行くけど、どう?」って聞いてきて。これはもう上司から頂いた「しゃちほこスーツ」を着るしかないと、覚悟を決めたんです。
 

 

― それで2011年4月に池田さんが初号機、石川さんが2号となったんですね。公式サイトに「必要なのは、少しの勇気とスーツ代」とあったのですが、しゃちほこボーイズは誰でもなることができるんですか?

 
石川:はい。このドレスコードを守って、街を歩くことができたらOKです。僕自身も初めてコスプレをしたとき、名古屋市・栄のトイレで着替えたのですが、やっぱり緊張しました。一歩を踏み出すって、とっても勇気がいることだなと。でも、実際に着たら注目されるし、写真を撮ってもらえるし、最近はメディアにも出演できるし。非日常が日常になった、というような感じで毎日が楽しいですね。その流れで池田くんと脱サラして2012年8月には居酒屋「しゃちほこ屋」をオープン。ここを拠点にイベントをしたり、最近はラジオ出演、CDリリース、ライブを開催するなどして活動の幅を広げてきました。
 

 

― 非日常が日常になるにつれて、身のまわりでどんな変化が起こりましたか?

 
池田:やっぱり少しは「名古屋」を意識するようになりました。このスーツ、東京で着ると「たいやき」って言われるんですよね。だから僕らがやることって、ある意味名古屋でしか通用しないギャグ。この限定感がポイントです。
 
石川:僕も池田くんも名古屋出身ではないのですが、名古屋には実績を重ねると市民権を得られるようなムードがあります。ふところに入ると優しい、みたいな。最近は自治体主催の「若者の地元愛」をテーマにした講演会にも講師として参加してきました。でもまだメジャーではないので、こちらから仕掛けていくことを大切にしています。「金シャチ横丁」には、誰からも頼まれませんでしたが、イベント企画を持ち込みました。余談ですが、僕らラジオ出演歴もあるんですが、ラジオでの最大の難点は、このビジュアルが伝わらないことですね。
 

― しゃちほこボーイズにも得意、不得意があるんですね(笑)。今後はタレント活動にシフトしていくのでしょうか?

 
池田:有名になりたい野心はすごくあります。でもライブをやると、僕はプロデュース側というか、裏方にまわってしまう性格。ちょっと悲しいですね。
 
石川:そうだね。目立つ存在になりたくてCDデビューも果たしました。でも、本音は、僕らと同じように、一歩前に踏み出すことを楽しむ仲間を増やしたいんですよね。
 

↑ しゃちほこボーイズデビューシングル「セカイ=キセキ(1,620円/税込)」
 

― 自分のやりたいことを自分で決めて、行動する人を増やしたいんですね。

 
池田:自分が一歩前に出ることで、見える世界は変わるし、それによって街が活気づけば、まわりまわって自分の生活が豊かになるかも。「しゃちほこボーイズ」の音楽を聴いたりダンスを見た人たちに、そんなふうに感じてほしいですね。僕らが300人まで増殖したように、街にいろんな「非日常」が広がったら、新しい名古屋らしさが生まれると信じています。しゃちほこみたいにキラキラした人たちで、この街が埋め尽くされたらいいですよね。
 

 
 

SHARE

  • Facebook
  • Twitter
pagetop