愛知県三河エリアのウエディングを活性化するため、地元のロケーションを生かしたオリジナルウエディングをプロデュースする「WEDDING LAPPLE(ウエディングラップル)」。ゲストハウスで10年半のプランナー経験を積んだ東佐江子さんが2016年に立ち上げ、フリープランナーの夏目あゆみさん、佐江子さんの夫の浩二さんがメンバーに加わり、3人で活動を行っています。2019年5月には、岡崎市の河川緑地である乙川リバーフロントで結婚式を実施。青空の下、家族や友人など延べ100人を招待して結婚式が行われました。その場限りではなく、未来まで続く“繋がり”を大切に結婚式をつくるWEDDING LAPPLE の3人にインタビューしました。
↑乙川リバーフロントで行われた結婚式。河原というロケーションに合わせて、ゲストのドレスコードは“アウトドアが楽しめるカジュアルな服装”!
― ウエディング会場じゃないロケーションが新鮮ですね!乙川リバーフロントは、新郎新婦の希望だったんですか?
佐江子:そうです。新婦が岡崎市出身、新郎は地域に根付いたお仕事をされていたこともあり、生まれ育った街のシンボルスペースで結婚式をしたいという想いで乙川リバーフロントを選ばれました。
↑結婚式で必要な各分野の地元のプロに協力してもらい、何もないところから会場を設営!
― ウエディング会場とは違う苦労もあったのでは?
佐江子:やはり1番の心配は天候。晴天・雨天の2パターンのプランを用意して当日に臨みました。また、協力してもらったクリエイターの方々はその道のプロではあるものの、結婚式での仕事は大半の方が初めて。ひとつのチームとしてまとめあげていくには大変なこともたくさんありましたが、新郎新婦やゲストの皆様に喜んでいただけたので、達成感はひとしおでした。
↑WEDDING LAPPLE 代表の佐江子さん。プランニングコンテスト「GOOD WEDDING AWARD2013」でクリエイティブ賞を受賞した経歴も。
― 大成功だったんですね!ご自身としては、初めての乙川ウエディングはいかがでしたか?
佐江子:周りの方々の協力があってこその結婚式。周囲に愛されるおふたりの生き方を表した、まさにオリジナルな式になったと思います。私自身も三河で生まれ育ちましたが、「地元でこんなに素敵な結婚式を挙げられるんだ!」と、新たな気付きがありました。遠方からのゲストに三河のロケーションの魅力が伝わる機会にもなったのでは?と思います。
↑フリープランナーの夏目さん。大学卒業後ゲストハウスに就職し、アパレル会社でカメラマン勤務を経て、再びウエディングプランナーに復帰しました。
― 枠にとらわれず自由な結婚式を実現できるのも、フリープランナーならではですよね。
夏目:結婚式を0からつくれるのは、フリープランナーの強みだと思います。会場も、食事も、演出も、何ひとつ“縛り”がない。「こんな結婚式にしたい」というテーマからすべて選べるんです。その分リスクヘッジが必要ですが、ご要望に合わせて結婚式を自由にカスタムできることは、なかなかのやりがいです。
↑豊田市内にある築100年の古民家「ザ・ニンジャマンション」での結婚式を計画中。“絆を深める結婚式”をコンセプトに、親族同士に温かい会話が生まれるような演出をプランニングしています。
↑普段は宿泊施設としても使われている、ザ・ニンジャマンション。都会の喧騒を離れ、ゆったりとした時間が流れます。
― 浩二さんは、最近WEDDING LAPPLE のマネジャーに就任されたんですよね。
浩二:夫婦で結婚式をプランニングすることが夢で、14年間務めていたゲストハウスを退職し、WEDDING LAPPLE のメンバーに加わりました。また、実際に自分が結婚式を挙げてみて、大事にするべきことを改めて実感できたので、今のポジションで生かしていければと思っています。
↑ゲストハウスに所属していた頃は、プランナーだけでなく支配人も務めていたという浩二さん。
― 例えば、どんなことを実現したいと思ったのでしょうか。
浩二:バージンロードは新郎新婦の“人生”を表していることをご存じですか?扉を開ける前が生まれる前。扉を開け、光を受けて、人生を歩みだす。そんな意味があるからこそ、新婦だけでなく新郎にも、親御様と手をつないで歩いていただきたいと思ったんです。新郎と親御様も、幼い頃に親子で手を繋いで歩いた記憶があるはず。言葉に表さなくても、「こんなに手が大きくなったんだな」と、我が子の成長や家族の愛を改めて感じられる結婚式を実現したいです。
↑新郎新婦の思いを丁寧にヒアリングし、形にする。一人ひとりの人生に寄り添ったプランニングが魅力です。
― 素敵な演出に感動しました。今後はどんな結婚式をつくっていきたいですか?
浩二:今後も三河エリアを中心に、地域に根付いた結婚式づくりに取り組んでいきたい。公園や自宅といった、お客様の思い出がつまった場所での結婚式も検討しています。枠にとらわれず、新郎新婦の「誰に、何を伝えたいか」という想いを大切にし、演出も料理もロケーションもすべてひっくるめて、おふたりの人柄や想いが伝わるような提案をしていきたいと思います。
(文:國分沙緒里)