愛知県岡崎市の乙川を中心に、東岡崎駅や岡崎城跡など主要スポットをQの字で結んだ「QURUWAエリア」が新たな動きを見せています。街中に憩い空間が作られたり、新たなお店のオープンが増えているなか、空きビルを活用して2023年10月にオープンしたのが地域農家と消費者をつなぐジェラート店「OHKA GELATO(オーカジェラート)」。
手がけたのは農家から直接野菜を仕入れている食品卸業・マルサ代表の櫻井喜朗さん。地域農家と付き合うなかで、「こんなにもこだわって果物や野菜を作っているのか」と感銘を受け、農家と食べる人をつなぐ場所を作りたいと思ったのだとか。
地域農家こだわりの果実や野菜のおいしさがギュッと詰まったジェラートを食べに、さっそくHIROBAくんとお店を訪れました。
地元素材を使った12種類のジェラート
オーカジェラートがある厚生通は中央緑道が整備され、ちょっと座ってくつろげるようなイスもたくさん置かれています。これもQURUWAエリアの“ウォーカブルな街”の取り組みによるもの。
どこかでランチを食べた後やおやつタイムにジェラートを買って、緑のある屋外テラスでのんびり休憩できるのがいいですね!
店内に入ると…ショーケースが目に入ります。
ジェラートは全部で12種類。のんほい牛乳、西尾抹茶、塩キャラメルナッツ、チョコレート、蒲郡みかんがレギュラーメニューで、そのほかは季節により変わります。使われている果物や野菜、牛乳などはすべて愛知県産だそう。
果実そのもののフレッシュな味わい
さっそくジェラートを注文。まず食べてみたのが「いちじくとブルーベリー」600円(税抜き)。秋限定のいちじくは一番人気のフレーバー。いちじくもブルーベリーも、果物そのものを食べているようなフレッシュな味わいに驚きます!
ちなみに、このいちじくは愛知県蒲郡市の農家「マルシンファーム」酒井さんが育てたもの。実は酒井さんは、愛知県で唯一「特別栽培」でいちじくを育てている農家さん。
農薬や化学肥料の使用量が規定量の半分以下となる特別栽培。傷みやすく虫に食べられやすいいちじくは、かなりの手間暇がかかるそうです。酒井さんは成長過程で割れた実から虫が入らないように医療用のテープを1枚1枚貼って対処する徹底ぶり。このこだわりがいちじくの味につながっているんですね。
抹茶は香りが高く濃厚。塩キャラメルナッツは、濃厚な牛乳とキャラメルの甘さに塩が程よいアクセントとなっています。
カップをよく見てみると…
「恵まれた幸せを、みんなで大いに楽しみ喜び合おう」と締めくくられたメッセージが。店名の由来には、岡崎が桜の名所であることから「桜花」と、果物や野菜が恵まれたことを喜ぶ「謳歌」、さらには日常を「謳歌」してほしいとの願いも込められているそうです。
ほかにも、果実本来の形や味のぶどうを食べてほしいとの思いや自然環境を守ることから、農薬をほとんど使わず大変な手入れをして育てている愛知県幸田町「平岩農園」のぶどうや、地植え栽培で甘く、味が濃いことが特徴の愛知県西尾市「ゆたか農園」のブルーベリーなど、思いや栽培にこだわりの詰まった果物はいっぱい!
農家さんと直接つながれる機会を
普段なかなか知る機会がないけれど、手間暇かけて味にこだわる農家さんは地元にもたくさんいます。櫻井さんは今後、店頭で農家さんが直接果物や野菜を販売する機会をつくったり、「農業体験ツアー」を開催したりと、食べる人にとって農家や農業がもっと身近になるような取り組みをしていきたいのだと話します。
おいしい果物や野菜との出会い、そしてユニークな農家さんとの出会い。今後のオーカジェラートがますます楽しみですね!
(文:小寺雅)
住所 | 愛知県岡崎市康生通南3-43 |
営業時間 | 11:00~17:00 |
定休日 | 水曜 |
支払い | キャッシュレスのみ |
駐車場 | なし |
アクセス | 名鉄「東岡崎」駅より徒歩10分 |