弘法大師(空海)ゆかりの寺院をまわり、参拝祈願するお遍路。四国が有名ですが、愛知県でも八十八ヶ所巡りができるって知っていましたか?約1200年前、日本に真言宗をもたらした弘法大師が諸国行脚の途中に立ち寄った知多半島。弘法大師のご霊徳を慕う声から知多四国八十八ヶ所霊場が開創して210年になります。
知多半島の北東から右回りのルートで88のお寺を巡拝するルート。今回はそのうち4ヶ所の寺を、知多半島のおいしい海の幸を楽しみながらめぐってきました!
#知多四国霊場1番 「曹源寺」からお遍路スタート
まず訪れたのは立派な山門がある知多四国霊場1番の曹源寺。早速手を清めてお参り。豊明市にあるこちらのお寺は桶狭間の戦いの戦死者を供養したお寺です。
本堂の屋根をよく見ると、珍しい鬼瓦が!
お遍路では、各寺を参拝する際にろうそくと納め札を供えたり御朱印をいただくのが基本。御朱印を集めるための納経帳やろうそく、納め札は各寺の納経所や売店で購入できます。(販売していない寺もあるので、事前に問合わせを。)
さっそく購入した納経帳に御朱印をいただきました。お遍路をする人の中には、御朱印を何度も集めて納経帳が真っ赤になるほどのベテランお遍路さんもいるんだそう。
HIROBAくん:「御朱印を集めるのも楽しみだね!」
海を眺めながら、変わり種ソフトクリームで休憩
次のお寺を目指すため、南知多町へ。船で知多半島にやってきた弘法大師が初めに上陸した地とされている大井聖崎。海の上には「上陸大師像」が佇んでいます。
上陸大師像を見下ろす聖崎公園には展望台があり、眼下に広がる美しい水平線を眺めることができます。運が良ければ、遠くに富士山が見えることも。
上陸大師像から車で約10分の場所にある「ジャコデス」へ。シラスがトッピングされた変わり種ソフトクリームをいただくことに。あっさりしたソフトクリームにジャコの塩分が程よくマッチ!ほかにもしらすや干物などの販売も行っています。店の前は見渡す限り海。絶好のロケーションで休憩ができます。
かわいい看板猫のロコがお出迎え。まったり過ごす姿に癒され、次のお寺へ!
#知多四国霊場43番 「岩屋寺」 見ごたえのある奥之院
知多四国霊場43番の岩屋寺は、本堂から3分ほど歩いた奥之院の森に映える三重塔が印象的!さらにその奥にある天然岩のお堂は息をのむ迫力。まさに、岩屋寺という名にふさわしい光景です。本堂の販売所では御朱印帳や白衣も購入できます。毎月17日には岩屋寺マルシェが開催され、地域の特産物やハンドメイド雑貨の店が軒を連ねます。
「まるはドライブイン」で大満足のランチビュッフェ
ランチは海に面したロケーションが開放的な「MARUHA RESORT まるはドライブイン内海店」へ。手ぶらで気軽にBBQが楽しめるスポットとして人気ですが、実はランチビュッフェも豪華なんだとか。
2階のレストランでは、エビフライや知多牛ハンバーグなどのメインメニューを注文すると、ビュッフェがセットになります。サラダには豊浜産の新鮮なアミエビやジャコがかけ放題!お刺身、スープ、デザートも食べ放題でお腹一杯に。
ビュッフェの内容は日によって変わるそう。この日は天ぷらでしたが、ローストビーフや寿司など、毎回違うメニューを楽しめます。
HIROBAくん:「おいしそうなメニューがいっぱい!大満足なランチだね。」
#知多四国霊場51番 「野間大坊」 源義朝公が眠る寺
弘法大師が護摩行をして庶民の幸福を祈ったとされる野間大坊。家臣に謀殺された源義朝公のお墓があることでも有名。たくさんの木太刀が奉納されていますが、これは「我に小太刀の1本でもあればむざむざ討たれはせん」と言い残した義朝公を弔うためなんだとか。
四国八十八ヶ所の各霊場の砂が埋まっているお砂踏(おすなふみ)。この上を歩くと、四国八十八ヶ所霊場を巡礼したときと同じご利益をいただけるそう。
HIROBAくん:「あっという間に1周できたね」
境内にある「おやすみ処まどか」では手打ちそばや和スイーツが楽しめます。
また、野間大坊では毎月第1日曜に「大坊の楽市」というマルシェを開催。ハンドメイド雑貨や飲食店が出店するほか、ワークショップも行っています。
#知多四国霊場84番 「玄猷寺(げんにゅうじ)」 巨大な涅槃像がインパクト大!
東海市まで北上し、この日最後に訪れたのは玄猷寺。一度は火災で焼けてしまった寺ですが、昭和9年から復興事業を始め、太平洋戦争で中断しながらも平成23年に再建しました。
穏やかな表情の巨大な涅槃像。静かな住宅街に囲まれた、絶妙にギャップのある光景です。
HIROBAくん:「大きくて立派だね!」
背筋をのばして参拝し、絶景オーシャンビューやおいしい海の幸に癒された知多四国お遍路。今回訪れた寺のほかにも、魅力ある寺がたくさんあります。それぞれの見どころを探しながら、お参りをしてご利益にあずかってみては?
(文:近藤奈津季)