岐阜市・柳ケ瀬商店街「サンデービルヂングマーケット」10年目を迎え、新たな拠点をオープン。

シャッター街と呼ばれていた岐阜市・柳ケ瀬商店街で、「まずは１つ、月に一度でも集客のピークを作ろう」と2014年に始まったのが、毎月第３日曜に開催する「サンデービルヂングマーケット（通称：サンビル）」。ちょうど10年目を迎え、立ち上げ初心の思いを新たに着手してきたシェアアトリエ＆ショップ「サンデービルヂングストア（通称：サンビルストア）」が2024年4月にオープン。

“サンビルの魅力が日常的に体感できる”というサンビルストア。どんな場所なのか、また10年目を迎えるサンビルへの思いは？運営を担っている「柳ヶ瀬を楽しいまちにする株式会社」福富梢さんにインタビュー。

名鉄岐阜駅から歩いてきたのですが、徒歩15分ぐらいかな。ずっとアーケードが続いていて、なんてやさしい街なんだろう！って思いました。まず、柳ケ瀬商店街について教えていただけますか？

福富さん（以下、敬称略）：柳ケ瀬商店街は複数の商店街が複雑に合わさっています。それぞれに趣が違ってディープなんですよ！

福富さん自身も子どもの頃から馴染みがあった商店街だそうですね。

福富：そうですね、子どもの頃からよく足を運んでいたので愛着があります。私はサンビルに関わるようになってまだ２年ほどですが、サンビルが始まってからはシャッターが閉まっている店も随分減りましたし、若いオーナーさんのお店もいろいろオープンしたりと、また魅力が増しているなと実感しています。

サンビルストアはどの辺りにオープンしたのですか？

福富：ちょうどサンビルのメイン通りとなる、柳ケ瀬通２丁目商店街の「江戸っ子ビル」にオープンします。すでに、ハンドメイドワークショップスタジオ「HUKIN（フキン）」がオープンしていて、その隣に７区画のアトリエゾーンと、棚貸しするシェアゾーンが入ります。

アトリエゾーンにはどんなお店が？

福富：陶器のお店やこぎん刺しのお店、真鍮作家さんなどが入店します。

福富：“アトリエ”というだけあって、作家さんが在廊し、商品だけでなく制作活動もその場で行っています。お店に来た方には、制作現場を見ていただいたり、作家さんとお話しながら買い物を楽しんでいただきたいです。

シェアゾーンはどんな空間なのですか？

福富：柳ヶ瀬を楽しいまちにする株式会社直営のレンタルショップで、棚貸しでおよそ50の作家さんの商品が並びます。

まさに、サンビルが常設で体感できる場所なのですね！サンビルは10年目となりますが、開催当初から変化はありますか？

福富：スタート時は50店舗ぐらいで始まったのですが、現在は毎回150店舗ぐらい集まるようになりました。第４日曜にはサンビルから派生したアンティークマーケット「GIFU ANTIQUE ARCADE」も開催し、偶数月の第１日曜には“ローカル×ローカル”という、作家さん同士が地域性を意識し、交流できるようなテーマでサンビルを実施しています。

新たな魅力もいろいろ加わってきたのですね！

福富：10年間続けてきたなかで、いろんなチャレンジや、洗練されてきた部分があり、今につながっています。今は、柳ヶ瀬を楽しいまちにする株式会社には私含めて３人が所属し、サンビルを当初から支え、設計事務所を経営しているメンバーと一緒に運営しています。運営方法が洗練された状態で私たちに継承され、現在もアップデートし続けています。

サンビルストアも始まり、サンビルも含め、これから柳ケ瀬商店街で取り組んでいきたいことはありますか？

福富：柳ケ瀬商店街に宿をつくりたいです。昼は買い物をして楽しみ、夜には飲んで、朝はモーニングから始めるなど、泊まって滞在することでしか体験できないまちの魅力があると思っています。

サンビルだけでなく、柳ケ瀬商店街の新たな魅力も楽しめるということですね！

福富：サンビルがある日の柳ケ瀬と、普段の柳ケ瀬はやっぱり別物です。古道具や洋服、飲食店などのお店があるだけではなく、皆が一度は怒られる親方店主の方がいたり、必ず決まった時間に商店街を掃除する方がいたりと、普段の柳ケ瀬も魅力的です。そんな柳ケ瀬独自の魅力を体験できる場所になればいいなと思っています。