20世紀最高の物理学者と称される、アルバート・アインシュタイン。アインシュタインのノーベル物理学賞受賞100年を記念した特別展「アインシュタイン展」が3月20日(土・祝)から6月6日(日)まで名古屋市科学館で開催されます。
アインシュタインの代名詞でもある「一般相対性理論」「特殊相対性理論」などの科学理論や、日本とのつながりが学べる特別展。国内外の貴重な資料をはじめ、子どもたちが楽しめるゲームや科学おもちゃなど、家族みんなで楽しめる内容に。誰よりも柔軟かつ規格外だったアインシュタインの頭の中の世界を探求しにでかけてみてはいかがでしょうか。
Photo/ Bettmann /Getty Images
↑頭の中でさまざまな仮説を立て、ダイナミックな理論を構築したと言われているアインシュタイン
アインシュタインのエピソードに迫る
イスラエルのヘブライ大学や慶應義塾図書館などが所蔵する写真や直筆原稿が展示され、幼少期や来日時のエピソードを知ることが。アインシュタインが好んで遊んでいたおもちゃの展示、好奇心を刺激する科学玩具の体験コーナーも設けられています。
また、アインシュタインも予想できなかった100年後の世界と、アインシュタインの言葉を覆した現代の科学技術や研究施設などを紹介。平和を希求し続けたアインシュタインの平和活動や日本人研究者との交流にも触れています。
本展の目玉!アインシュタインの理論をゲームで体感
アインシュタインが発表した4つの代表的な科学理論「ブラウン運動」「光電効果」「特殊相対性理論」「一般相対性理論」について、遊びながら学べる体験展示やゲームが多数登場。漫画や絵本パネルも置いてあり、難解な理論について分かりやすく紹介しています。
●爆弾解除!光速サイクリング
「特殊相対性理論」
アインシュタインが16歳のとき、「もし自分が光の速さで飛んだら、顔は鏡に映るのだろうか?」という疑問を持ったのがきっかけとなる「特殊相対性理論」。このゲームは、1年後に爆発する爆弾を自転車に乗せ、光の速さで2年かかる惑星まで同じく光の速さで自転車をこぐというシミュレーションゲーム。途中で爆弾は爆発してしまうのか?それとも“もし光の速さで自転車を漕げば”、爆弾を解除できるのか?ドキドキハラハラのゲームを通して、時間と距離が伸び縮みする世界の変化を体感できます。
●光の粒で電子を飛ばそう!
「光電効果」
「光は波だ」「いや粒だ」と長年続いた論争に決着をつけたのがアインシュタイン。「光は粒子であり、波でもある」と二面性を発見し、ノーベル物理学賞を受賞しました。このコーナーは、光の粒に見立てたボールを的に当てるゲーム。ボールを的に当てると「でんしくん」が飛び出しますが、ボールの色によって、でんしくんの飛び出す高さが違うのに注目を!
ほかにも、たばこの煙や、水の中に入れた花粉から飛び出した微粒子が生き物ではないにも関わらず、勝手に動いているように見えるブラウン運動を体感できる「光のランダムウォーク」、特殊相対性理論に加速度と重力を加えて発表した一般相対性理論を体感できる「天体になって宇宙を歩こう」のコーナーなど、ゲームを楽しみながら「あの理論はこういうことだったのか!」と理解するのが楽しみです。