生きるヒント、仕事のヒントがもらえる! この秋読みたい編集部おすすめ本


 
ディレクター野村おすすめ!
 
『ひかりの魔女』
(山本甲士著/双葉社)
 
ある家族が離れていたおばあちゃんといっしょに暮らし始める。
おばあちゃんの優しい嘘と料理が、バラバラだった家族を結び付けていく、心温まるストーリーです。
書道を教えていた頃の昔の教え子たちから驚くほど尊敬され、怪しげな体操をし、周りの人たちをさりげなく幸せにする不思議なおばあちゃんから、「丁寧に生きること、ひとに対する本当の温かさ・思いやりってこういうことなのね、自分もこんなひとになりたいな」と思った本でした。
 

 
ライター西村おすすめ!
 
『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』
(若林正恭著/KADOKAWA)
 
お笑いコンビ「オードリー」の若林正恭さんがつづるキューバ旅行記。現代日本の資本主義社会に閉塞感を抱いた若林さんが社会主義国のキューバを訪れ、日本とは対極的といえる社会システムの中での人々の生き方や人間性、文化に触れていきます。
印象的なのが、その開放的なお国柄に惹かれ心を解き放つ一方で、自由に買い物ができない・職業を選択できない現状や、お金や能力では覆せない社会序列を目の当たりにした、若林さんの資本主義に対する考え方の変化。いかなる社会環境であっても、現状を前向きに受け入れて生きていくことの重要性を認識させられました。クライマックスには若林さんが心に秘めていたキューバ旅行の真の目的が明らかに。
また、人見知りで偏屈としても知られる若林さんが、現地の人と打ち解けようと奮闘する姿も見どころのひとつ。4年前に出版した前著「社会人大学人見知り 学部 卒業見込」も併せて読むと、若林さんの大人としての成長も感じられ一層面白く読めます。
 

 
ライター塚本おすすめ!
 
『センス入門』
(松浦弥太郎著/筑摩書房)
 
暮しの手帖的ライフスタイルに憧れて手にとる人が多いと思いますが、センスの本質まで深く考えさせられる本。気になる私立美術館をストックして心の駆け込み寺にしておく…など、やろうと思えば不可能ではないセンスの磨き方メソッドが散りばめられています。
また、デザイン面では、紙質と文字間のつまり具合が、読む際に抜群に快適な印象を受ける点も気に入っています。
 
『ソシュール超入門』
(ポール・ブーイサック著/講談社選書メチエ)
 
文法にとどまらない、言語の本質を研究したソシュールの理論について、入門者向けに書かれています。言語を“科学的に捉える”“歴史的視点から捉える”などのメソッドを知ることで、間接的ではありますが、原稿の構築やコピー立案のロジックをつくる際に役立てています。やや難解なため、1回読んだだけでは意味がわからない可能性も…。何度も読むことをおすすめします!
 

 

 
ライター広瀬良子おすすめ!
 
『羊と鋼の森』
(宮下奈都著/文藝春秋)
 
2016年に本屋大賞を受賞したことでも話題になったので、読んだ人も多いかもしれませんが…主人公のちょっぴり寡黙な調律師の心情を表現する言葉遣いが美しくて、読んでいる間中ずっと心がドキドキした本でした!
高校生のときにピアノの調律の現場に偶然立ち会ったことから、調律師の道を歩み始めた主人公。そのとき調律をしていた師匠が理想としている音というのが、小説家の原民喜が“こんな文体に憧れている”と本の中で書いている、
「明るく静かに澄んで懐かしい文体、少しは甘えているようでありながら、きびしく深いものを湛えている文体、夢のように美しいが現実のようにたしかな文体」
調律でいうと、文体=音、なのですが。この、うっとりしてしまうような表現も好きですし、文章を書くのと美しい音を作り出すのに通じる部分があるって、ロマンチックだな~と感じました。
 
『ふわとろ』
(B・M・FTことばラボ編著/B・M・FT出版部)
 
“おいしい”の表現について、飲食店オーナーや言語学者、フォトグラファーなどさまざまな視点から考察している本。私たちのストレートな欲求のひとつである“おいしい”も、こんなに奥が深いんだと驚き! 最近はSNSで食べたものなど発信する人も多く、食のオノマトペ(擬声語)を使う機会も多いですよね。例えばハンバーグひとつとっても、ジューシー、ふっくら、ふわふわ、ふんわり、とろける…など。オノマトペの使い方で伝わるイメージが違ったり、また世代によって好むオノマトペが違ったりと…読んでおくと、SNSで食レポするときのヒントになるかも!
 

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