陽だまりが暖かかったり、梅の花が咲き始めたり…春の訪れの気配を感じるこの頃。「春」は皆さんにとってどんな季節でしょうか?今回は、「春を前向きに表現するキャッチコピー」をHIROBAメンバーで考えてみました。
審査員はコピーライターの広瀬達也、西村友行、矢野裕子です。
今月のグランプリ
一生の友達って、春にできると思う。
学生時代でいうと入学式やクラス替えがあったり、社会人になると新しいコミュニティが始まったり新入社員が入ってきたりと、出会いの多い春。一生続く関係ができる可能性を大いに秘めています。
コピー:大久保孝啓
デザイン:永田裕二
- 出会いに着目し、さらにそれを“出会い”から昇華させて“一生の友達”と表現することで、特別さが強調されています。言葉選びの大切さに気づけるコピーです。(広瀬)
- 別れと出会いの季節、そのどちらかにフューチャーしがちですが、そのどちらにもハマるコピーです。(矢野)
準グランプリ
軽やかに、前に。
寒くて冬の外出が億劫だった人、なにか行動を移すことをためらっていた人をターゲットに。少し暖かさを感じるだけで、でかけようかなという気になるし、新しいことを始めてみようかな、という気に。春は、心も体も軽やかに、前に1歩踏み出す背中をおしてくれるような季節です。
コピー:広瀬良子
- あえて春と言わずに、寒い時期から動きたくなる時期への変化を伝えています。大きな転機はなくても何かを始めたくなる季節。重すぎない言葉を使って、春の良さを表現できています。(広瀬)
- シンプルで良いコピーです。「軽やかに、前へ」にすると、前に向かって踏み出す様子がより感じられそうです。(矢野)
イエロー、ピンク、グリーン。今年は何色で攻めようか。
モノトーンが多くなりがちな冬から、明るく軽やかなファッションが楽しめる春へ。今年はどんなファッション、色を楽しもうかと考えるだけでワクワクしちゃう。
コピー:野村晴美
- どの色にするかという迷いすらも楽しい春のわくわく感が伝わってきます。(西村)
そのほかのキャッチコピーはこちら
だれもが、顔を上げる季節がやってきました。
桜が咲くとみんな自然と上を向いてしまう様子を表現しました。
- 春の花の代表である桜を“顔を上げる”という表現で匂わせています。“言葉ではなく、感じてもらう”という点で、コピーの役割を果たしています。(広瀬)
ピンクを選んだ私に、春がやってくる。
季節の移り変わりは、頭で考えるより感覚で気づくことが多いのでは。自然に明るい色を選ぶようになっていたとき、いつのまにか春になっていた……逆にいえば、春の色を自分から選んでいくとき、春をもっとも前向きに感じられるのではないかと考えました。
はるうら、ららら♪
「春うらら」という明るく朗らかでのどかな様子の言葉をハミングの「ららら」と組み合わせ、ウキウキしている様子を表現しました。
「こい」と焦がれる季節は、春だけです。
「春よ来い」とは言いますが、そのほかの季節、たとえば「夏よ来い」のような表現はありません。待ち遠しさと「恋焦がれる」とをかけ合わせて、すごく待ち遠しい気持ちを表現しました。
- HIROBAスタッフによる過去のキャッチコピーコンテンツ