
愛知県名古屋市、名鉄「本笠寺」駅から徒歩2分の場所にある書店「ブタコヤブックス」。2025年7月にオープンした新刊書店です。小学校教員として16年勤めたのち書店を開業した店長の船張真太郎さんに、新生活を応援してくれる絵本3冊を教えていただきました。
新生活の一歩を応援してくれる絵本3冊
『1ねん 1くみの 1にち』(アリス館) 著:川島敏生

小学1年生のある1日を、教室の定点撮影というユニークな視点で追った写真絵本。授業や休み時間、給食、掃除の時間まで学校生活を丸ごと知ることができます。新年度を迎える幼稚園・保育園生や小学校低学年の子どもたちが、学校生活をイメージしやすく、不安の解消にもつながる一冊。誰もが気になる夜の学校の様子まで描かれており、親子での会話が弾むこと間違いなしです。
『教室はまちがうところだ』(子どもの未来社) 作:蒔田晋治、絵:長谷川知子

作者の蒔田晋治さんが中学2年生の担任をしていた時に学級新聞に寄せた詩をもとにした絵本。「教室で手を挙げて発表して間違うのが怖い」という気持ちに寄り添い、間違えたことを責める教室ではなく、安心して手を挙げて、安心して間違える、「そんな教室作ろうやあ」と先生が生徒たちに語り掛けます。
船張さんが教員時代に教室の黒板の上に掲示していたという一冊で、教室は子どもだけでなく、大人も間違えてもいい場所だと伝えていたそうです。新年度を迎える春に、ぜひ子どもと一緒に読んでみてください。
『きみの行く道』(河出書房新社) 著:ドクター・スース 訳:伊藤比呂美

「おめでとう。今日という日は、きみのためにある」そんなエールから始まる一冊です。
人生は、決して順風満帆なことばかりではありません。予期せぬスランプや、ただ耐えるしかない待ちぼうけの時間。この作品ではそれらをユーモアたっぷりに描いています。
「だいじょうぶ、きみならできる」と励ましながらも、決して成功を保証するわけではなく、ときに読み手の気分を少し落とすような展開も。子どもにとっては少し難しく感じられるかもしれませんが、迷いながらも一歩ずつ歩んできた大人こそ、その言葉の真意が深く響き、勇気をもらえるはずです。
毎年、船張さんが年度の終わりに児童に読むと決めていたという一冊。子どもに届けるだけでなく、船張さん自身にとっても、今の自分の状況を見つめ直し、書店オープンに至るきっかけになった思い入れの深い作品でもあるそうです。
学校で使われていた机やいすが懐かしい!教室みたいな本屋さん

古民家を改修した店内には学校で使われていた机やいすが用いられ、温かみや懐かしさを感じさせます。
小学校教諭として勤務していた頃、本に助けられてきたという船張さん。退職後、かねてからの願いだった「教育・本屋・文章」の3つに携わる場として書店をオープンしました。店内にはエッセイ、絵本、教育の3つのジャンルを柱に、こだわりの本が並びます。

絵本コーナーの一角には、教室で人気だった本を集めたコーナーも設けられています。

ブタコヤブックスには出版部もあり、船張さんが開業前にnoteで執筆していたエッセイ・開業日記ZINE『起立、気をつけ、今から本屋を始めます。』も手に取ることができます。

そのほかに多種多様なZINEも販売しており、新たな本に出会えるのが魅力の一つです。

ブタコヤブックスを設計した建築家による『入院しててもつくってた』をはじめ、2026年2月に開催された落語会の噺家をつないだ方の作品『受験生観察日記』など、ブタコヤブックスゆかりのあるZINEなども。

ぜひ船張さんにおすすめを聞きながら、気になる一冊を選んでみて。

また、ブタコヤブックスではさまざまなイベントを開催しています。なかでも定期的に行われる読書会では、進行役が「日直」となって場を盛り上げます。かつての教室を思い出すような懐かしさのなかで、飾らない自分に戻って本を語り合うのも楽しそうですね。

船張さんの人柄や雰囲気もあってか、お店に入ると、子どもの頃に戻ったような不思議な安心感に包まれます。懐かしい空間を感じながら、ぜひお気に入りの一冊を探してみて。

| 住所 | 愛知県名古屋市南区笠寺町西之門33-1 |
| 営業時間・定休日 | 不定休 ※詳しくはブタコヤブックスインスタグラムで確認を |
| 駐車場 | あり(笠寺商店街駐車場を利用) |
| アクセス | 名鉄「本笠寺」駅より徒歩2分 |






















