5万年前より紡ぐ、創生の物語
「精霊たちのいるところ ~アボリジニの美術~」展
●~12/5(日)

 
オーストラリアの先住民・アボリジニの芸術に浸れるイベント、「精霊たちのいるところ ~アボリジニの美術~」展が岐阜県美術館で12月5日(日)まで開催されます。
 
5万年もの歴史があり、現存する中で最古とも言われるアボリジニの文化。その文化を語る上で欠かせないのがアートです。というのも、オーストラリアの広大な地に住むアボリジニは、地域によって固有の言語などを所持し、描く題材や手法は彼らの出自やアイデンティティと密接に結びついているからです。

 

↑作者不詳《ゴアナとヤムイモと精霊》岐阜県美術館蔵
 
アボリジニの作品は、もともと祭礼や儀式のときに踊り手の体や、岩壁、大地に描かれるものでした。近年、樹皮に天然顔料で描く樹皮画やキャンバスにアクリル絵具を用いた点描画などが、代表的な様式として注目を集め、その独特な色彩と表現方法は必見です。
 
また、絵は彼らにとって、文字の代わりに用いる伝達の手段。表現するのは「ドリーミング」と呼ばれる国の創世の物語で、そこには首長を筆頭に一子相伝される秘儀・神話・伝説と、古来の生活様式が記されています。
 

↑作者不詳《アリクイとヤムイモ》 岐阜県美術館蔵
 
精霊(ミミ)は、大地のここかしこに存在し、時にはちょっぴりいたずらもする彼らの大切な祖でもあります。今回、岐阜県美術館が所蔵する100点余の中から、精霊が棲むといわれるアボリジニの多彩な世界を表現している作品をセレクト。彼らが護り続けた大地と精霊たちの物語「ドリーミング」を感じてみませんか。
 

シェアしてね!

新着情報

新着情報
もくじ