天然染料のナチュラルな風合いながらも、どこか個性を感じるテキスタイルやフォルムがファンの心を掴むカジュアルウェアブランド「UZUiRO(うずいろ)」。
店舗兼、製造を行っているのは愛知県西尾市。三河木綿や知多木綿など地場産業を大切にしながら、SDGsにも通じるものづくりを行うUZUiROの製造現場を訪れました。
地元の織物工場と関係を築きながら
ブランド立ち上げのきっかけとなったのは、淳さんの奥さま・愛さんが趣味で着古した服の生地をパッチワークして作った小物が友人から好評を得るようになり、淳さんがホームページを作ったりSNSで販売したりしていたこと。
もともと住んでいた場所から、拠点を淳さんの祖母の家だった場所に移し、天然染料を使った洋服作りを始め、地元の織物工場とのつながりを築いていき、UZUiROへと発展しました。
UZUiROの洋服のデザインは愛さん、経営や生地関連の手配は淳さん、染色や縫製はスタッフさんたちが担当。デザインやものづくりが好きな淳さん、愛さんはじめ、スタッフさんも、ものづくりが好きな女性が集まっています。
西尾市は織物産地として発展した歴史も。生地について淳さんは、「自分たちは子育て中の夫婦なので遠方に行くことが難しいし、このエリアは三河木綿や知多木綿など独自の文化があります。地元の織物工場を訪問し、生地を買わせてもらえないか、オリジナルの生地が作れないか、など交渉をしていきました」と話します。
ラクに着られて、少し個性のあるスタイリングも
UZUiROのメインユーザーは30~40代の子育て世代。生活シーンが変わり、20代の頃に着ていた洋服が合わなくなってきたかな…と思うようになった頃に、リラックスできて気負わず着られて、長く愛用できるようなカジュアルウェアを提案しています。
シンプルで飽きのこないデザインながらも、少し個性が感じられる装いも人気の理由。公式インスタグラムで最新アイテムが更新されるので、チェックしてみて。
「もったいないをなくす」ために
「もったいないをなくす」というのも、UZUiROが掲げているコンセプトのひとつ。植物染料で染色したアイテムに限り、無料で染め重ねができるサービスも。
「色褪せたから」「汚れたから」と洋服を捨ててしまうことなく、染め直して新たな風合いとなった洋服を、引き続き長く愛用することができます。
また、「もったいない」をなくす思いは製造工程にも。織物工場で売れなくなってしまった生地を請け負って染め直して使えるよう工夫したり、ハギレを活用したアイテムを揃えるブランド「MOTTAiiNA(アップサイクル企画)」を作ったり。
アパレル業界ではそのシーズンで売れかった洋服が廃棄される問題が根付くなか、注文が入ってから生地を染めて売ることで、廃棄が出ないような仕組みを作っています。
そんなUZUiROの製造現場については後編記事でご紹介。天然染料を使った染色現場や、縫製を行っている場所に潜入します。
(写真:山本章貴 文:広瀬良子)
住所 | 愛知県西尾市一色町松木島榎31 |
営業時間 | 10:00~17:00 |
定休日 | 木曜・日曜 |
駐車場 | 8台 |
TEL | 050-1807-3996 |