体験

「しょく」=食、職、触。さまざまな情報を手に入れることがたやすくなった今の時代においても、生の体験、実際に自分の手で触れることを大事にしていきたい。1人でも、友人やお子さんとでも。「触れる」魅力を宝物に。

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愛知県常滑市に2015年4月にオープンした「TOKONAME STORE(トコナメ ストア)」。地元常滑焼を支えていた原料置き場だった倉庫を改築したという同スペース。足を踏み入れてみると、木のぬくもりがナチュラルな小屋が3つ。器を販売する小屋、カフェ、そしてもう1つが陶芸体験のできる小屋です。「やきものの街」として有名な常滑市は、幼稚園や小学校などで陶芸体験をする機会も多いのだとか。ところが、制作するのはシンプルな作品がほとんど。「もっとかわいい色や形の陶器をつくりたい!」。そんな娘さんの言葉がきっかけとなり、代表の鯉江優次さんが始めたTOKONAME STOREでの陶芸体験教室は、全6色のカラフルな色彩に、クッキー型などを使って好きなモチーフをつけていくことのできる、こどもの創造力がキラキラ膨らむ場所なのです!
 
 
粘土の感触を手の平全体で感じながらタタラづくりに挑戦。
 
TOKONAME STOREで体験するのは、粘土を1枚の板状に切り出し、手の平を使って型をつくり上げていく「タタラづくり」という陶芸。カップやプレートなど、20種類ほどの型から好きなものを選び、まずは土台からつくっていきます。
 

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ハートやクマの顔型、楕円や四角い平皿など、1人1つ選択。どれにしようかな~?

 
 
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平らに切り出した粘土を選んだ型にはめて、形をつくります。さっきまで賑やかだったこども達も、粘土を前にすると真剣な眼差しで集中!

 
 

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きれいな土台ができたかな?淵をなめらかに仕上げることが、できあがりの完成度を高める秘訣です。

 
 
形ができあがったら、飾りをつけていきます。棒で文字や絵を描いたり、クッキー型でくりぬいたモチーフを好きな場所にくっつけていったり。見ていておもしろかったのが、大人はシンプルなデザインで完成となり、こどもは作りながらどんどんアイデアを膨らませていき、装飾が豊かになっていくんです。
 
 
最初に完成イメージを考える大人と、作りながら創造力を膨らませていくこども。
 
そうか!ここに来るまでにすでに頭の中にイメージしてきた完成形に向けて作業を進めていく大人と、作りながら創造力を膨らませ、アイデアがひらめくままに手を動かして未知なる領域へと進んでいくこどもとでは、同じ陶芸とはいっても、行き着く先が全然違うんだ!そんなことにも気づけた今回の取材。さてさて、こども達がどんな器を作っているのか少し覗いてみると――。

 
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クマ型のプレートの裏に絵を描いているのは、三重県から参加したという市川有優ちゃん(7歳)。

 
 

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有優ちゃんのプレートの表を見せてもらうと、ハリネズミと女の子が。有優ちゃんと、自宅で飼っているハリネズミなのだそうです。

 
 

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ちなみに飾りに使えるクッキー型は、こんなにたくさん種類がありました。

 
 

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骨のようなモチーフを組み合わせてクロス模様にしたり、花のモチーフで飾ったりしていた下須賀一路くん(9歳)。このお皿で食べたいものは?「カレーライスと麻婆豆腐!」だそう。

 
 
親がつくっているところをこどもがマネするのでもなく、こどもがつくっている様子を親が見守るのでもなく、「粘土」という同じ素材を使って、ものづくりのひとときを共有する。ときに会話を楽しみながら、ときに自分ひとりの世界に集中しながら、夢中になって共有したひとときは親子のかけがえのない宝物になるのではないでしょうか。一緒につくった器で囲むごはんタイムは、食事が一層おいしく感じられそうですね!
 

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有優ちゃんの隣で、真剣な眼差しの市川ゆかりさん(左)。「陶芸体験は他の場所でたまに参加するのですが、TOKONAME STOREは自由に飾りを付けられたり、色もキレイだったりするのがうれしいですね!」

 
 

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約1ヶ月後に焼き上がり、発送してもらうか(※送料別)、店頭まで取りに行くか選べます(写真は以前の参加者によるもの)。カラフルな器に心ときめきます。

 
 

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余った粘土で箸置きなんかも作れます!

 
 

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TOKONAME STORE。入って左側が体験スペース、右側が器の販売スペース。店主が手が空いたときに入れてくれるコーヒーも美味。

 
 

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