東海エリアの書店をリレー形式で巡り、書店員さんが愛読する本を綴ります。 伏見名古屋

 


 
書店員の愛書バトン第7弾は、本の世界を旅するホテルをコンセプトにした「ランプライトブックスホテル名古屋」。ホテルでありながら、幅広いジャンルの本が並ぶ24時間営業の本屋なんです。そんな「ランプライトブックスホテル名古屋」の書店員さんがセレクトする注目の5冊をご紹介します。
 

『江川蘭子』
著:江戸川乱歩・横溝正史・甲賀三郎・大下宇陀児・夢野久作・森下雨村(春陽堂)

 
江戸川乱歩・横溝正史・夢野久作など昭和を代表する作家の連作小説です。生まれた時から愛されずに育てられた江川蘭子は2歳の時に親が殺害され、その惨劇の中に放置され、その後、大波乱の人生を過ごすうちに、はからずも親の敵討ちまでしてしまう…。著名作家が独自の語り口でつなげ、ここに復刻となった絶版の1冊に、読むたびに心動かされます。
(ランプライトブックスホテル名古屋 Nさん)

 

『いつかの夏 名古屋闇サイト殺人事件』
著:大崎善生(角川書店)

 

闇サイトで集まった三人の犯行により命を奪われた一人の女性。彼女はなぜ殺され、何を残したのか…。女性の生涯に寄り添い、事件へ迫る長編ノンフィクション小説です。当時衝撃を覚えた名古屋闇サイト殺人事件の話です。事件の被害女性の芯の強さや、母娘の愛情の深さに涙が止まりませんでした。圧巻の内容でしたが、大宅賞にノミネートされた文筆も素敵で、見る者の心を捉えます。
(ランプライトブックスホテル名古屋 Mさん)
 

『セミ』
著:ショーン・タン、翻訳:岸本佐知子(河出書房新社)

 
誰にも認められず隅っこに追いやられながらも、サラリーマンとして毎日ひたむきに働くセミの人生を描いた物語。ショーン・タンによる風刺の効いた、ひんやりと静かな大人向けの絵本です。人間の私たちに、自分自身と向き合うきっかけをくれました。仕事に忙殺され、日々を淡々とこなしてしまいがちな私にぴったりだと感じます。たった5分のセミのおはなしが、あなたの人生を変えることとなるかもしれません。
(ランプライトブックスホテル名古屋 Kさん)
 

『しあわせなミステリー』
著:伊坂幸太郎、中山七里、柚月裕子、吉川英梨(宝島社)

 
「人が死なないミステリーとは?」と思い、手に取った1冊。4人の人気作家が届けるオール書きおろしの人が死なない、本当に幸せなミステリー小説です。伊坂幸太郎「Bee」や中山七里「二百十日の風」、柚月裕子「心を掬う」、吉川英梨「18番テーブルの幽霊」、それぞれ4編で構成され、心がほっこりする物語ばかりです。中でもおすすめは伊坂幸太郎の「Bee」。恐妻家で家族のために蜂の巣を駆除しようとする父親の本業を、誰が殺し屋だと思うでしょうか…。
(ランプライトブックスホテル名古屋 Kさん)
 

『じわじわ気になる100字の小説』
著:北野勇作(キノブックス)

 
100字ほどの短い小説が130話。結末のない話、その先にあるのはなんなのか。問題ではないので、正解はありません。モヤモヤしたまま終わるのか、続きを想像してみるかは読者の判断にゆだねられる作品です。難しい話や少しゾッとする話などさまざま。一つひとつのストーリーが短いので、さらりと読めてしまいます。想像力を働かせたい人におすすめしたいです。
(ランプライトブックスホテル名古屋 Iさん)
 
 

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