名古屋市天白区に2021年1月にオープンした洋菓子店「カシヅキ」。白鳥を模った可愛らしい「スワンシュー」や雲型のティラミスなど、シンプルだけどちょっと個性的な見た目のケーキを求めに、オープンから連日行列が絶えません。
名古屋市名東区にある人気カフェ「LITRE(リトリ)」の姉妹店であるカシヅキ。オーナーの新福州吾さんは「コロナ禍という大変な時期でも、リトリは地元の方や常連さんにとても支えられたんです」と語ってくれました。そんな思いから地域に根付いたお店をつくりたいと、新規客が多い都心部ではなく落ち着きのある場所で店舗を構えることに。
カフェではなくテイクアウト中心の洋菓子店にしたのは、「家にいる時間を楽しくするのと同時に、毎日食卓の準備をするお母さんたちの癒しにもなりますからね」と、おうち時間にフォーカスしたからだそう。
店内には「バランス」「仕上がり」「食感」を大切にしたお菓子が並びます。日によっては2時間ほどですべての商品が完売してしまうほどどれも人気ですが、中でもおすすめのケーキを紹介!
↑モコモコとした雲形の「桜のティラミス」550円(税別)。
その見た目からSNSでも話題で、お店でも一番に売り切れてしまうことがほとんど。ふわっとしたティラミスの中に、桜あんや緑茶クランブルを包み込んだちょっと和テイストな味わいです。
春限定商品ですが、かわいい見た目はそのままに、季節に合わせてレアチーズケーキやティラミスなど内容が変化していきます。次のケーキも待ちきれない!
↑優雅な白鳥を模った「スワンシュー」380円(税別)は、お店の看板商品。
実は40年ほど前まで、喫茶店でよく見られたという白鳥型のシュークリーム。その存在を知っているお客さんには懐かしく、若い人たちには新鮮に感じられます。
生地は販売前日と当日に、低温でじっくりと2度焼きした食感が自慢。甘さ控えめの生クリームと少し濃い目に仕上げたというカスタードクリームとのバランスも絶妙!
↑こちらは5月頃まで販売予定の「タルトシトロン」490円(税別)。
うっすらと黄色に染まった爽やかなタルト。レモンクリームの酸味を引き立てるチーズクリームもたっぷり!上に盛られた美しいクリームに負けない存在感のタルト生地は、サクサク食感を楽しんでほしい、と少し大きめに作られています。季節の移り変わりとともに、クリームやトッピング素材が変わっていくのだそう。
↑シンプルな見た目にこだわりが詰まった、定番の「チーズテリーヌ」550円(税別)。
何種類も試した中から厳選したクリームチーズを使用し、とっても濃厚な仕上がりに。だけどしつこくなくペロリと食べられちゃいます!こちらも食感を大切にしているため、上部のチーズと底のクッキー生地は別々に焼き上げてから組み合わせているのだそう。手間暇かけた丁寧さが、佇まいと味わいから伝わってきます。
↑焼き菓子も豊富に揃い、ギフトや手土産にピッタリ。
↑店内には、リトリからの付き合いである天白区のフラワーショップ「epanouir(エパヌウィール)」のドライフラワーも。
「さまざまな角度から、食卓に彩りを添えるものを扱いたいと思っていました。私たちは食から、エパヌウィールさんは花という存在を通して食卓を華やかに彩ってくれる。また、『カシヅキ』という店名は、大切に、丁寧に扱うという意味を持った“かしずく”という古語が由来。どちらもその思いを形にして伝えられるものだと思うんです」。
↑天然素材のみを使用したソイキャンドルのブランド「Sheep(シープ)」で、食の空間に優しいオリジナルキャンドルも制作中なんだとか!(※現在は販売していません)
夏ごろまでには、お菓子、ドライフラワー、キャンドルなどを扱う通販サイトもオープン予定。今後はイートインスペース(現在はお休み中)を使って、ドライフラワーの教室なども行っていきたいと、新福さんは目を輝かせていました。
【編集部のメモ】
女子の心を鷲づかみにするかわいいケーキやお菓子はもちろん魅力的!だけどそれだけでなく、食卓を華やかに彩り、暮らしを楽しくするための思いがギュッと詰まっていました。お客さんの笑顔のために、その思いをもっと“かしずき”ながらどんどん進化していくのも楽しみ!洋菓子店の枠を超えて、地域に愛されるお店になっていきそうです。
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