鎧と人間をテーマに、現代性や人間性を問いかける現代美術作家・野口哲哉さん(1980年、高松市生まれ)の『野口哲哉展―THIS IS NOT A SAMURAI』が刈谷市美術館で11月7日(日)まで開催中。同展では、鎧をまとう人々の彫刻をはじめ、樹脂やアクリルを使った立体作品、大和絵風のものから西洋絵画風の平面作品など代表作約180点が展示されています。
見る人に考えをうながす作品
鎧を着た人物が所在なくたたずんでいるかと思えば、風船を見つめたり、空中に浮かんだり、時にはブランドロゴの付いた鎧を自然に着こなしたり。一見ユーモラスに見える作品は、どこか物悲しい雰囲気を帯びています。野口さんが生み出す人々はすべて無表情。喜怒哀楽を超えたニュートラルな表情には、柔軟で多様性に満ちた人間の姿が表現されています。
《BIAS》2019年
《17C ~音楽の寓意~フェルメールに基づく》2017年
《Clumsy haert》2018年
鎧の中に潜む人間のドキュメンタルな姿を追求した作品展、あなたは何を感じるでしょうか。展覧会公式サイト(https://noguchitetsuya2021.exhibit.jp/)では、作品紹介や講演会、オンラインギャラリーツアー(有料)といった動画コンテンツが紹介されています。展示会に足を運ぶ前にぜひご覧ください。多様な視点で、作品をより楽しめるはず。
<関連イベント>
●アーティスト・トーク「野口哲哉、自作を語る」
鎧をまとう人々。彼らは誰? 一目見れば注目せずにはいられない、そんな作品に込められた思いを、野口さん本人が語ります。
日時:10月9日(土) 13:30~15:00
申込方法:9月22日(水) 12:00(正午)より電話受付(先着順)
講師:野口哲哉ほか
定員:90人(要事前申込)
聴講無料
●学芸員によるミニトーク
展覧会の見どころや作品の楽しみ方を紹介します。
日時:9月22日(水)、30日(木)、10月8日(金)、12日(火)、23日(土)、11月4日(木)
各日14:00~ 10分程度
参加無料(要展覧会チケット)、申込不要
●ワークショップ「デコレーションかぶと」
カッコよく!オシャレに! 自分の好きな飾りや色で「オリジナルかぶと」を作ってかぶろう。
日時:10月24日(日)
対象:①小学1~3年生=10:00~11:30 ②小学4~6年生=13:00~16:00
講師:山口百子(美術家)
定員:各12名
参加費:300円
申込方法:往復ハガキの往信用裏面に、イベント名(時間帯①、②を明記)、参加者氏名(フリガナ)、学年、年齢、性別、保護者氏名、住所、電話番号を、返信用表面に郵便番号、住所、氏名を記入して、「野口展WS係」(〒448-0852 刈谷市住吉町4-5)へ。※10月11日(月)必着。1人または1グループ、1通のみ有効。申込多数の場合は抽選となり、結果は全員にハガキで連絡されます。
※新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策のため、日時・内容の変更、入場制限などを行う場合があります。最新の開催状況は刈谷市美術館ホームページ(https://www.city.kariya.lg.jp/museum/)で確認を。