名古屋のレトロスポット・名古屋城~徳川園の【文化のみちエリア】でステンドグラス巡り
名古屋のレトロスポット・名古屋城~徳川園の【文化のみちエリア】でステンドグラス巡り

名古屋のレトロスポット・名古屋城~徳川園の【文化のみちエリア】でステンドグラス巡り

名古屋城から徳川園にかけての町並み保存地区「文化のみち」

名古屋城から徳川園にかけての町並み保存地区「文化のみち」は、文化人や財界人が暮らした屋敷などが残っており、散策しているだけでもタイムスリップしたかのような気分になれるエリア。
 

建物に残っているステンドグラスは植物や人物、風景など、さまざまなものがモチーフになっていて、眺めているだけでもうっとりしますが、その意味を知るともっと楽しめます。さっそくHIROBAくんと文化のみちエリアのステンドグラス巡りへ!

もくじ

まずは文化のみちの代表スポット・二葉館へ

二葉館

↑大正ロマンあふれる外観デザイン。

二葉館は、「日本の女優第一号」といわれた川上貞奴が電力王・福沢桃介と暮らした和洋折衷の建物。元は名古屋市東区東二葉町にあり、「二葉御殿」と呼ばれていたそうですが、2005年に現在の場所へと移築・復元されました。

オレンジ色の洋風屋根は、絵本から飛び出てきたかのようにキュート!当時の名古屋でも目立っていたに違いありません。

ステンドグラス

館内に入り、まず目に飛び込んでくるのが大広間の大きなステンドグラスです。「初夏」と名付けられたこちらの作品は、当時の有名画家であり、福沢桃介の義弟でもあった杉浦非水が下絵をおこしたといわれています。

カキツバタやシャクナゲなどの花々が描かれており、一部復元ながらも大部分が当時のまま。川上貞奴もこれをみて癒されていたのでしょう。

ステンドグラス

↑こちらも杉浦非水のデザインによるもの。

大広間には他にも、「踊り子」が飾られています。ここで当時の財界人や文化人たちが、優雅に談笑していたのでしょう…。

館内をぐるりと回っていると、いたるところでステンドグラスを発見できます。

食堂だった部屋のステンドグラス

↑食堂だった部屋のステンドグラスは、福沢桃介が好きだったという北アルプスをモチーフに。

ステンドグラス

↑(左)階段の手すりに備わる照明にもステンドグラスが。(右)2階展示室にあるステンドグラス「もみじ」

橦木館には鳥モチーフが多数。その理由は?

橦木館

↑文化のみちエリアで当時のまま残っているのは橦木館だけ。

続いて訪れたのが「橦木館」。陶磁器商として活躍した井元為三郎の邸宅です。

ぱっと見はこじんまりとしているようですが、実は入口から見える洋館の奥に和館や庭園、2棟の土蔵があり、都会の喧騒を忘れるほど静かな空間が広がっています。

玄関の欄間や扉に、ステンドグラス

↑玄関の欄間や扉に、ステンドグラスがふんだんに使われています。

玄関周辺には、多数のステンドグラスが飾られています。職業柄、外国人のバイヤーを迎えることが多かったため、お客様のもてなしとして特に重点的に装飾されていたようです。アールデコを彷彿とさせるデザインが使われています。

ステンドグラス

↑(左)現在カフェとして利用できる旧応接室に2羽の鳥が。(右)トイレ入口のステンドグラスにも青い鳥。

鳥をモチーフにしているステンドグラスが多いことに気づいたHIROBAくん。聞くと、井元為三郎が酉年生まれだったから、好んで使っていたのではないか…とのこと。なるほど!

2階の旧娯楽室にも、大きなステンドグラスが飾られています

2階の旧娯楽室にも、大きなステンドグラスが飾られています。

ここはカードゲームなどで遊ぶ部屋だったため、ステンドグラスにはトランプのスペード、ダイヤ、クローバーが。なぜかハートがありませんが、これは井元為三郎が「ハートは自分の胸の中にあるので柄に必要ない」と考えてのこと。遊び心のある方だったんですね。

カトリック主税町教会で見られる数々の十字架

カトリック主税町教会

お次は現存する名古屋市内最古の教会「カトリック主税町教会」へ。

ここでは十字架をモチーフにしたステンドグラスが見られるそうです。礼拝堂の正面ポーチ上部や横にステンドグラスの姿が。中から眺めてみましょう。

ステンドグラス

↑(左)入口には落ち着いた色調の十字架。(右)告解部屋の横にあるステンドグラスは緑ベース。

ステンドグラス

ここは、名古屋・岐阜地方に初めてカトリックの教えを広めた井上秀斎がテュルパン神父とともに造った教会で、当時は畳敷きだったそう。今はフローリングに変更されていますが、訪れる人を優しく包み込むかのような雰囲気は、きっと当時から漂っていたでしょう。

元控訴院、裁判所の名古屋市市政資料館

名古屋市市政資料館

最後に向かった先は名古屋市市政資料館。旧名古屋控訴院・地方裁判所・区裁判所だった建物です。赤レンガやドーム状の屋根の緑の銅板など、華やかながらも重厚感を感じさせるネオ・バロック様式の外観デザインが素敵!現存する日本最古の控訴院なのだとか。

中央階段室

↑さまざまなドラマや映画に利用されている中央階段室。

さっそく中へ入ると、中央の階段室に天秤をモチーフにしたステンドグラスが。裁判において天秤は「公平・平等」を表すシンボルです。なんだか背筋が伸びる気分。

天井に合わせてステンドグラス

↑天井に合わせてステンドグラスにも丸みがあり、職人技がキラリ。

階段室の天井には日輪の大きなステンドグラスがはめ込まれています。公明正大な裁判が行われるよう、太陽が見守っているかのよう。

陪審法廷が復元されている部屋は幾何学模様

↑陪審法廷が復元されている部屋は幾何学模様。

今となっては、ステンドグラスはそれほど珍しいものではありませんが、これらの建物が建築された明治・大正・昭和の時代では、ステンドグラスはとても高価で貴重なもの。ステータスの証でもありました。

壊れやすいガラス製品が今もなお残っているだけでも奇跡。今度の休日はステンドグラス巡りをして、昔の美術を愛でてみませんか?

  • レトロ建築巡り「博物館 明治村」の記事もチェック!
あわせて読みたい
大河ドラマで話題の渋沢栄一ゆかりの建築も!袴姿で巡る明治村 広々とした敷地内に明治建築を保存展示する野外博物館として、明治の文化やSLの体験乗車などが楽しめる犬山市の「博物館明治村」。明治村北口の入村口よりすぐ近くの場...

(文:河合春奈)

文化のみち 二葉館
住所愛知県名古屋市東区橦木町3-23
開館時間10:00~17:00(貸室は20:30まで使用可)
休館日月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始(12/29~1/3)
入館料大人200円(中学生以下は無料)※橦木館との共通観覧券(320円)あり
駐車場10台(300円/1回 ※30分以内は無料)
アクセス地下鉄「高岳駅」より徒歩約10分
問い合わせTEL 052-936-3836

https://www.futabakan.jp/

文化のみち 橦木館
住所愛知県名古屋市東区橦木町2-18
開館時間10:00~17:00(貸室は21:00まで使用可)
定休日月曜(月曜が祝日の場合は翌平日)、年末年始(12/29~1/3)
入館料大人200円(中学生以下は無料)※二葉館との共通観覧券(320円)あり
駐車場なし
アクセス地下鉄「高岳駅」より徒歩約10分
問い合わせTEL 052-939-2850

https://www.shumokukan.city.nagoya.jp/

カトリック主税町教会
住所愛知県名古屋市東区白壁3-33
開館時間9:30〜16:30
定休日火・木・日曜
駐車場なし
アクセス地下鉄「高岳駅」より徒歩約10分
問い合わせTEL 052-931-1381
名古屋市市政資料館
住所愛知県名古屋市東区白壁1-3
開館時間9:00〜17:00
定休日月曜(月曜が祝日の場合は翌平日)、第3木曜日(休日の場合は第4木曜日) 、年末年始(12/29~1/3)
入館料無料
駐車場あり
アクセス地下鉄「市役所駅」より徒歩約8分
問い合わせTEL 052-953-0051

https://www.city.nagoya.jp/shisei/category/52-7-4-0-0-0-0-0-0-0.html

New Report

2026-02-12

HIROBAくんと行く

大河ドラマで注目!名古屋市中村区で豊臣秀吉・秀長ゆかりのスポット巡り

2026年1月にスタートした大河ドラマ『豊臣兄弟!』で注目の高まる名古屋市中村区。中村公園には「豊臣兄弟! 名古屋中村 大河ドラマ館」を中心とした複合施設「豊臣ミュージアム」が1月24日にオ...
ぎょうざ祭り,餃子,モリコロパーク,愛知,イベント

2026-02-07

TOPICS

餃子尽くしの1日を堪能!「全日本ぎょうざ祭り 春 in モリコロパーク」2/21(土)~23(月・祝)

東海エリアをはじめ、全国の人気餃子を一堂に集めた「全日本ぎょうざ祭り 春 in モリコロパーク」が、2026年2月21日(土)~23日(月・祝)の3日間、愛・地球博記念公園(モリコロパーク)...

2026-02-05

TOPICS

江戸時代から伝わる雛飾り「尾張徳川家の雛まつり」2/7(土)~4/5(日)

有職雛(束帯雛)江戸時代 貞徳院矩姫(尾張家14代慶勝正室)所用 徳川美術館蔵 春の訪れを告げる雛祭りの時期に合わせて、江戸時代から近代に至る尾張徳川家伝来の雛飾りが名古屋市東区の徳川美術館で...
やなせたかし,展覧会,アンパンマン,松坂屋美術館,イベント

2026-02-03

TOPICS

「やなせたかし展 人生はよろこばせごっこ」2/6(金)~4/5(日)

国民的テレビアニメ『アンパンマン』の⽣みの親・やなせたかしさんの初の⼤規模巡回展が2026年2月6日(金)~4月5日(日)に松坂屋美術館で開催されます。 「やなせたかし⼤解剖」「漫画」...

2026-01-28

TOPICS

古生物を身近に楽しむ「ポケモン化石博物館」1/17(土)~4/5(日)

人気ゲーム『ポケットモンスター』シリーズに登場するカセキから復元されるポケモン(以下「カセキポケモン」と呼ぶ)と、私たちの世界で見つかる化石や古生物を並べて紹介する展示会「ポケモン化石博物館...
蔵開き,日本酒,試飲,蔵元,常滑,愛知,2026

2026-01-26

TOPICS

常滑で2つの蔵開き「ねのひ蔵開き」2/14(土)、「白老酒蔵開放」2/21(土)・22(日)

知多半島を代表する老舗酒造「盛田」と「澤田酒造」で2026年2月、蔵開きイベントが開催されます。 創業360年を誇る老舗日本酒蔵元・盛田ではブランド酒「ねのひ」の蔵開きを2月14日(土...

2026-01-24

書店員の本棚

謎解き好き必見、おすすめの本3冊:体験型ミステリー専門書店「謎解き生活」(愛知県名古屋市)

名古屋・大須に2025年10月23日に誕生したミステリー専門書店「謎解き生活」は、全国でも類を見ない個性派書店として注目を集めています。東海エリア最大級の専門書店として、話題の新刊から貴重な...
三浦太郎,展覧会,刈谷市美術館,絵本,イベント

2026-01-22

TOPICS

「三浦太郎展 絵本とタブロー」1/31(土)~3/22(日)

2004年にヨーロッパで絵本作家としてデビューし、日本国内でも『くっついた』『ちいさなおうさま』などを発表してきた三浦太郎さん。優れたデザイン感覚やアイデアあふれる展開で読者を魅了する絵本は...

2026-01-18

シーズントリップ

愛知・岐阜・三重のおすすめ!冬のフォトジェニックスポット2026

イルミネーションや雪景色など、冬を満喫する愛知・岐阜・三重のフォトジェニックスポットを紹介! 湧水広場の氷瀑/愛知県豊田市 昼も夜も美しい!自然が織りなす氷のアート 豊田市...

2026-01-05

しょく育

器に自然の風景を表現!名古屋市千種区「雑貨と植物の店Kitowa」で盆栽作り体験

近年、世界的なブームとなっている盆栽。少し渋めな趣味というイメージが強かった盆栽も、いまでは若い世代にとっても身近な存在に。とはいえ、「盆栽って何を楽しむもの?」「どんなところに魅力があるの...

2026-01-02

HIROBAくんと行く

たくさんの猫がお出迎え!春日井市「玉野御嶽神社」で自然と猫に癒される参拝を

愛知県春日井市に“猫神社”と呼ばれる神社があるのを知っていますか?呼び名の通り、たくさんの猫たちがお迎えしてくれる神社なのです。 山奥の自然に囲まれ、神聖な空気感と愛くるしい猫たちとの...
pagetop
もくじ