伝統工芸「七宝焼」を未来につなぐアクセサリー【SHIPPO JEWELRY】
伝統工芸「七宝焼」を未来につなぐアクセサリー【SHIPPO JEWELRY】

伝統工芸「七宝焼」を未来につなぐアクセサリー【SHIPPO JEWELRY】後編

伝統工芸「七宝焼」を未来につなぐアクセサリー【SHIPPO JEWELRY】
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愛知県あま市七宝町を発祥とする日本の伝統工芸「七宝焼」。後編では、七宝焼の魅力をもっとたくさんの人に知ってもらいたいと立ち上げたアクセサリーブランド「SHIPPO JEWELRY -TAMURA WHITE-」の制作の裏側について紹介します。

もくじ

微細な表現で色彩豊かなデザインに

細かな羽の模様をグラデーションで微細に表現した「SHIPPO JEWELRY -TAMURA WHITE-」
提供:田村七宝工芸

↑細かな羽の模様をグラデーションで微細に表現した「SHIPPO JEWELRY -TAMURA WHITE-」。

「七宝焼はすべての工程が大事で、気を抜けません」と話すのは、「田村七宝工芸」5代目の田村有紀さん。七宝ジュエリーは従来の七宝焼と同じ工程でつくられ、初めにアクセサリーの土台となる金属板を金ハサミや、糸鋸などでカット。

その後、銀線と呼ばれる純銀のリボン状の素材を立てて絵柄の輪郭をつくり、釉薬を差して(色を付けて)いきます。細かな工程を丁寧に仕上げていくため、一つのアクセサリーをつくり上げるのに3日〜2週間ほどかかるそう。

アクセサリーの素地となる純銀板

↑アクセサリーの素地となる純銀板。

金属板でカットした素地の汚れを洗浄

↑釉薬を差しやすくするために、金属板でカットした素地の汚れを洗浄。下地色を付けて、土台を仕上げます。

クリスタルガラスを粉末状にした釉薬

↑クリスタルガラスを粉末状にした釉薬。赤色一つにも、さまざまな種類の釉薬を使うことで、より微細な色彩を表現できます。

計算美で仕上げる焼成がカギ

工程の中でも一番の肝は焼成なんだとか。アクセサリーの大きさや釉薬の層の厚さによって見栄えが変化するため、釉薬を何度も同じところに同じ釉薬をのせ、繰り返し焼成します。七宝焼に使用する金属やクリスタルガラスは貴重なものばかり。

一つひとつの工程を丁寧に、慎重につくり上げることで、素材が持つ繊細な色彩と輝きが叶うそう。「自分が完成させたいデザインのゴールに向けて、焼き具合の温度や時間、完成に至るまでの工程をすべて計算してつくる。七宝焼は“計算美”なんです」と、七宝工芸ならではの魅力を語ります。

窯を約700~800度に熱して焼成
提供:田村七宝工芸(カメラマン 高坂浩司)

↑窯を約700~800度に熱して焼成。

焼成したものを水にさらしながら研磨
提供:田村七宝工芸(カメラマン 高坂浩司)

↑作品に光沢を出すため、焼成したものを水にさらしながら研磨していきます。

自分自身が心ときめくことを大切に

猫をモチーフにしたポップなネックレス

↑猫をモチーフにしたポップなネックレスも。

金箔をあしらった帯留め

↑金箔をあしらった帯留めなど、古風な作品も華やかにデザイン。

手に取った人がワクワクするような作品をつくりたいという有紀さん。デザインを考える際、自分自身の心がときめくことも大切にしているのだそう。「デザインのインスピレーションは、日常生活の中にあふれています。窓から差し込む光や、起きてまだ眠たい気持ち。道端に生きる蟻たちなど、意外なところからアイデアを見つけています」。

次代につなぐ挑戦は続く

田村七宝工芸

「七宝焼を次代につなぐためには、伝統を大切にしながら職人がもっと新たな挑戦をしなくてはいけない。職人はいつだって先駆者なんです。これからもワクワクすることを見つけていきたいです」と、七宝焼の未来に対する強い思いを話してくれた有紀さん。

伝統工芸に情熱を燃やす彼女に、次に挑戦したい作品について聞いてみると「まだ秘密!」ととびっきりの笑顔で答えてくれました。有紀さんがワクワクしながらつくり上げる七宝のアクセサリーは、きっと身につけた人を幸せにすることでしょう。

(写真:伊藤司 文:壁谷雪乃)

田村七宝工芸
住所愛知県あま市七宝町遠島十三割2000
Webhttp://tamura-shippo.com/
※※工房見学は行っておりません。問い合わせはウェブサイトまで。
Webショップhttps://tamura.buyshop.jp/
instagramhttps://www.instagram.com/tamurayuuki_

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