自転車・まち

ポタ=ポタリング(自転車散策)のこと。気候のいい秋と春にお届けする、ポタの楽しみ方紹介です。ロードバイクやクロスバイクなど自転車好きな編集部・永田が街ポタを、編集部・あさの は景色に癒される観光地でのんびりポタリングを提案します。

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編集部永田です。今回のポタ休日は、番外編として、今年のゴールデンウィークに僕がプライベートで訪れた「しまなみ海道」でのサイクリングを紹介。「しまなみ海道」とは広島県尾道市と愛媛県今治市を6 つの島々で結ぶ自動車道。サイクリストの聖地と言われるほど有名なスポットです。コースは約75km。いつものポタリングとはひと味違うロングライドを楽しみます!
 
 
自転車とともに新幹線に乗り、広島へ
 
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少し肌寒い5 月の朝。始発の新幹線に乗るため、名古屋駅まで自転車を走らせます。駅前で自転車をバッグに詰めてホームへ。自転車はこのようにバッグに入れることで新幹線や電車に乗せて運ぶことができます(輪行と言います)。まずは新幹線で広島へ。この日はGW ということもあり、朝から少々混雑してます。名古屋から約2 時間、広島は福山駅へ到着。
 
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福山からは、在来線(山陽本線)に乗り換え、サイクリングのスタート地である尾道まで引き続き輪行です。黄色い車両に揺られ約20 分。
 
 
名古屋から約3 時間で、「尾道(おのみち)」に到着!
 
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電車から降りると、さっそく自転車が目に飛び込んできました。尾道駅のホームにディスプレイされています。
 
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改札を出ると、サイクリストで賑わってます。まるでこれからレースでもあるかのような盛り上がり!それぞれ輪行バッグから自転車を出して、せっせと組み上げています。よく見ると「自転車組立場」と書かれた看板が。聖地と言われるだけあって設備もバッチリ。
 
この日は折りたたみ自転車だったのでサクッと完了。駅前の広場に出ます。
 
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振り返ると、山の上に「尾道城」が見えます。尾道は坂の町と言われ、山の斜面には雰囲気のある路地がたくさん。ドラマや映画の撮影スポットとしても有名みたいですよ。
それでは、いよいよサイクリングスタートです。
 
…と思いましたが、目の前は海。橋も見当たらない。コースはいずこ!?
海の前に人集りがあったので、近くまで行ってみることに。
 
 
1 つ目の島、「向島(むかいしま)」までは船で渡ります
 
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なるほど、最初の島は船で渡るんですね。料金は大人100 円+ 自転車10 円ということで110 円。船は大体10 分おきに出ているようです。船内は、椅子などは少なくフラットな作り。地元住人らしき方もちらほらいます。普段は市民の足として利用されているようですね。
 
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3 分ほどで向島に到着。
さて、改めてサイクリングスタートです。とりあえずコースを確認しようと地図を見ていたところ、道の端に見慣れないブルーのラインがありました。これは?
 
 
サイクリングコースを示す、ブルーライン
 
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尾道から今治までずっと引いてあるんだそうです。んーさすが聖地!これなら途中で地図を開く必要もなく、サイクリングに集中できますね。
 
それでは、出発。ブルーラインを辿り、しばらく内陸を走ります。すると微かに潮の香りがしてきました。
 
 
島を望む海外沿いへ
 
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やっぱり海沿いはテンション上がります!この日は快晴・微風という絶好のサイクリング日和。ペダルも軽やか!
 
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正面に大きな橋が見えてきました。次の島へは、橋を渡るようです。
 
橋のふもとには、「この先1200m 有料道路」との看板。自転車・原付専用の道路のようです。進んでいくと、ぐねぐねと曲がった峠のような上り坂。これがけっこうキツイ…額に汗がにじみます。ヒーヒー言いながらも、なんとか上りきりました!
 
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おー!いい眺め。心地いい風が吹き抜け、汗を冷やしてくれます。
 
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橋の上は、フェンスで囲まれてます。ここは自動車道の真下のようですね。料金所には自転車無料との文字!どうやら観光のための計らいのようです。(しまなみサイクリングフリー※平成30 年3 月31 日( 土) まで)
 
橋を渡りきると今度は下り。次の島「因島(いんのしま)」へ。
軽快に坂を下っていると木の茂みから恐竜が!
 
 
因島に白い恐竜、現る!?
 
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ここは困島アメニティ公園という広場。彼は広場のシンボル「ザウルくん」。
 
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コースは、徐々に内陸へ進んでいき、民家が建ち並ぶのどかな風景へと変わります。こういう道はゆったりと走りたくなりますね。すると、変わった看板が目に入ってきました。
 
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「あは」?なんとも言えない個性的な看板(笑)。顔出し看板ですね。
ここは、みかんの直売所のようです。そう言えば愛媛はみかんの産地として有名。ここはまだ広島なんですが、愛媛はすぐ隣。みかん農家も多いんですね。せっかくなので、ひとつ頂くことに。ん~乾いた喉に染み渡ります。肉厚で食べごたえもありますよ。
 
さて、ひと休みして再出発です。直売所から1km ほど進むと海岸沿いの道があり、次の橋が見えてきました。因島も終盤です。橋のふもとで自転車マークの看板を見つけました。
 
 
コースに点在する「しまなみサイクルオアシス」とは!?
 
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コース沿いでよく目にするマーク「しまなみサイクルオアシス」。どうやら飲食店などの協力のもと、自転車の空気入れやトイレの貸出、給水を無料で行ってくれる休憩所のようです。こちらはそのひとつ、カフェテラス「菜のはな」。先ほど休憩したばかりですが、海沿いのテラスに惹かれて、ついつい一服(笑)。
こうしてまち全体でサイクリングを盛り上げているのも聖地と言われる由縁なんでしょうね。
ついでにペットボトルに給水していただき、出発することに。
 

 
 
 
カフェを出ると、さっそく橋。ということは上り坂ですね…気合いを入れ直し、ゆっくりと坂を上ります。少し慣れたのか、先ほどよりいくぶんラクに感じます。
橋の上に到着。ここはフェンスがなく開放的です!
 
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自転車を走らせると、ひゅーと風が吹き抜け、壮大な島々が現れます。スピードに乗って走る橋の上は、なんとも爽快!まさに空の上のコース。つい景色に見入ってしまいます。
橋を越えたら下り坂。次の島は「生口島(いくちじま)」です。
 
 
海沿いロングコース!
 
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橋から下るとヤシ並木と青空がなんとも爽快なコースに辿り着きました。生口島は、今回のサイクリングコースの中で1 番長く海岸沿いを走ります。
 
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爽快なコースに自然とスピードも上がり、じわじわと汗もかいてきました。5 月とはいえ自転車で走っていると、T シャツで十分な気温です。しばらく走るとアイスクリームの看板が見えてきました!
 
 
「伯方の塩」ジェラート!? 海沿いの名物スイーツ店
 
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生口島にある手作りジェラートの店「ドルチェ」。人気店のようで行列ができています。注文を済ませ、テラス席へ。左は「デコポン」、右は「伯方の塩」。伯方の塩は有名ですよね。産地である伯方島が瀬戸内海にあることをはじめて知りました。溶けないうちに頂きましょう。
まずは、デコポン。さっぱりとした甘みで乾いた喉にしみわたりますね!さて、気になる伯方の塩はどうでしょう?一口食べると、甘い!もっと塩気があるのかと思いましたが、ミルクベースで塩が甘さを引き立ててます。これはおいしい!ドルチェのジェラートはお取り寄せもできるようです。
 

 
 
 
クールダウンしたら、お腹が減ってきました。そういえば、朝から水分ばかりでした…。
ということで、ランチスポットを探します。
 
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コース沿いにレストラン「瀬戸田すいぐん丸」を見つけました。大型駐車場もあって車のお客さんも多いですね。店に入ると広々した売店があり、お土産も販売してます。レストランスペースも広いですね。
せっかく海の近くなので魚料理を頂くことに。海鮮丼で決定!
 
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お腹も満たされたところで、再出発。
しばらく進むと、次の橋が見えてきました。橋の上りに向けて、気合を入れ直します。すると、坂の前に人集りがありました。
 
 
給水スポット?
 
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ではありません。どうやら地元の方がみかんを配っているようです。近づいてみると「がんばってね~」と言ってみかんを渡してくれました。コース中場にうれしいサービス。
橋へ向かう坂道は緩やかな傾斜に。その分距離は長いのですが、道を曲がるに連れ変わっていく景色は、サイクリストを楽しませてくれます。自転車を降り、景色を見ながらゆっくり上る人。ペースを上げて一気に上る人。思い思いに坂を上ります。
 
 
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下りは快適!海風を浴びながら一気に下ると、道の駅が見えてきました。4 つ目の島「大三島(おおみしま)」に到着です。
 
 
大三島の道の駅「多々羅インフォメーションセンター」
 
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駐車場は自転車でいっぱい。フードコートが立ち並び、賑わいを見せています。とりあえず、コーヒーでも飲もうと自動販売機の前まで行ってみると、変わったものが売っていました。これは…自転車のチューブ!今までさまざまな自動販売機を見てきましたが、自転車のチューブは初めて。さすが聖地と言っていいものなのか。準備が良すぎです(笑)。
建物の中には大きな生簀があり、マハタやヒラメが泳いでます。さらに奥へ進むと海岸に面した広場に出ました。
 
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先ほど渡ってきた橋が見えます。地図で現在地を確認してみると、ここ大三島から愛媛県のようです。ということは、あの橋が広島と愛媛の県境だったんですね。
景色も楽しんだところで再びコースへ。道路は少し内陸に入り海はちらっとだけ。しばらく走ると徐々に海沿いとなり、次の橋へと辿り着きました。
 
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橋の上は何度走っても気持ちがいいですね。気のせいか、進めば進むほど自然が豊かになっていくような気がします。道路以外は目立った建造物も少なく、ありのままの自然の美しさが感じられます。
橋を渡り、次の島「伯方島(はかたじま)」へ。しばらく走ると、ヤシの木が茂るビーチへと辿り着きました。
 
 
道の駅が隣接する「伯方ビーチ」
 
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伯方と聞いて、生口島で食べた伯方の塩ジェラートを思い出しました。売店を覗いてみると、伯方の塩ラーメンやフライドポテトがありました。ビーチに腰を下ろし、しばし足を休ませます。
 
ビーチを出発すると、あっという間に次の橋に辿り着きました。伯方島はショートコースのようです。
 
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橋の途中で見つけた、隠れスポット
 
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橋の途中、下へと伸びる道を発見。この道は?下を覗くと小さな島がありました。下ってみると、草木に囲まれた道が続いています。さらに下ると視界が開け、目の前に海が広がりました。
 
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ここは、伯方島と大島の間にある無人島「見近島(みちかじま)」。小さなビーチとキャンプ場がありました。人里離れたこの場所は、まさに隠れ家的。海の向こうに先ほどいた伯方ビーチが見えます。
 
 
橋へ戻り、最後の島「大島(おおしま)」へ
 
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橋を下ると、穏やかな海沿いのコースへと続いています。静かな海に、ときおり鳶の鳴き声が響きます。サイクリングも終盤。スピートを緩め、ゆったりと走ります。
 
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しばし時間を忘れて、のんびり過ごします。
 
その後、コースは内陸へ。国道へ入りピッチをあげます。この道はアップダウンが激しい!上ったと思えば、また次の上りが見えてくる。コース終盤にこれはキツイ!一体いつまで続くんだ!?そう思ったとき、ついに最後の橋が見えてきました!
 
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ここから一気に下ります。
 
 
いよいよクライマックス!「来島海峡大橋」
 
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橋の先がはるか彼方。それもそのはず、その長さは、なんと4km !(4,105m)しまなみ海道最長の橋です。
 
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橋の途中、少し突き出た展望スペースがありました。橋からの景色も見納めです。
 
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下を覗けばエメラルドグリーンの天然ビーチ。
 
景色を横目に、自転車を走らせます。4km の道のりもあっという間。コースはぐるりと回り、橋の下へと伸びています。奥には迫力ある造船場が。
 
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今治造船。コースの途中にも造船場をたびたび見かけました。この辺りは造船のまちとしても有名なんですね。
 
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橋を渡りきると、休憩所があり、サイクリングを終えた人たちで賑わっています。中に入ると橋の見える「風のレストラン」がありました。長かったしまなみ海道も終着。景色を眺めながら旅の余韻に浸ります。
 
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走行距離は75km。これだけ走るとさすがに疲れますが、充実感もひとしお。のどかな道から爽快な道まで各所に見どころがあり、飽きることなく楽しめました。何より感動したのは整備の行き届いた道路です。景色の良いスポットは至るところにありますが、走りやすいサイクリングコースとなるとそうそうありません。大自然&整ったコースは、サイクリストにとって最高の舞台といえるでしょう。まさに聖地そのものでした。
 

 
 
しまなみ海道サイクリングは、いかがでしたでしょうか? 75km は長いと思った方もいるでしょう。しかし、決して本格派だけのコースではありません。しまなみ海道にはレンタサイクルもあり、各島で乗り捨ても可能。1~2 つの島をポタリングのように巡るのも良いかもしれません。ビギナーから本格派まで、誰もが楽しめるサイクリングコースであることも魅力のひとつと言えるでしょう。機会がありましたら、ぜひ遊びに行ってみてください!
 
 

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