「しょく」=食、職、触。触れることの魅力を伝える、編集メンバーの体験記事。 ライフスタイル体験名古屋西区

おしゃれは足元から。そんな気持ちで買った革靴も、きちんとお手入れしないと乾燥してツヤがなくなってしまいます。
せっかくならプロに靴磨きを教えてもらいたいと思い、お邪魔したのは名古屋市西区にある「Antico Ciabattin(アンティコチャバッティーノ)」。革靴を手作りしている工房です。
 

 
レトロな店構えがかわいい!靴だけでなく財布やポーチなど手作りの革小物もあるので、円頓寺商店街を散策する立ち寄りスポットとしても楽しめそうです。
 

↑店内には作業場があり、タイミングがあえば手作りしている場面に出会えるかも。
 

↑靴磨きを教えてくれたのは職人の森原ももみさん
 
磨く革靴は自分が普段から履いているものを持ち込みました。どんな風になるのかな?早速プロの技を教えてもらいます。
 

プロが教える靴磨き
▼ 基本の5ステップ
【ステップ1】シューキーパーで形を整える
【ステップ2】馬毛のブラシで汚れを払う
【ステップ3】リムーバーで細かな汚れを落とす
【ステップ4】クリームで革にうるおいを与える
【ステップ5】ブラシで磨いてツヤツヤに

▼ 特別な1ステップ
【ステップ6】鏡面磨きでスペシャルな輝きを
 

 
 

【ステップ1】シューキーパーで形を整える

 

↑お手入れの時だけでなく、普段も型崩れを防止するために入れておくといいそうです。
 
靴のかかとを持ち、シューキーパーを靴の中に入れます。紐靴の場合は、紐を外してから入れてくださいね。
シューキーパーを入れると靴がピンと張り、この後の作業がやりやすくなります。
 

 
 

【ステップ2】馬毛のブラシで汚れを払う

 

↑馬・豚・ヤギの毛でできたブラシを工程ごとに使い分けます。
 

 
まずは柔らかくて良くしなる馬毛のブラシでホコリなどの汚れを払落します。
革がシワになっている部分や、ストラップなどの飾りが縫い留められている隙間、コバと呼ばれるソールとの境目は特に念入りに。この時、ある程度力をこめて踵から爪先へと方向を決めてブラッシングするのがコツ。
 

 
踵部分のソールがはみ出しているように見える部分がコバ。このような凹凸部分の汚れは払いにくいので、箒で掃き出すイメージでブラシがけします。
 

 
 

【ステップ3】リムーバーで細かな汚れを落とす

 
馬毛のブラシで落としきれない細かな汚れは専用のクリーナーを使って落とします。
 

↑液状の水溶性クリーナーを使いました。しっかり振って、布に染み込ませます。
 
クリーナーの量は10円玉の大きさくらいを目安に。布は専用のものでなくても大丈夫。使い古しのTシャツでも代用できます。
 

 
表面を優しくなでるように。ブラシでは取り切れなかった細かな汚れと古いクリームが落ちるまで、クリーナーを付けながら何回かに分けて汚れを拭き取ります。
 

 
 

【ステップ4】クリームで革にうるおいを与える

 
乳化性のクリームを専用のブラシ(ペネトレィトブラシ)に付けて磨きます。布や指でも良いそうですが、専用のブラシなら細かな部分にもしっかりとクリームを塗ることができるのだそう。
 

↑1回に取るクリームの量は米粒1個分くらい。
 
1度にたくさん付けるとクリームが均等に塗れないので、何回かに分けて少しずつ塗るのがポイント。
 

 
ブラシにクリームを付けたら、容器の蓋でブラシをクルクル。こうしてなじませるのがクリームをキレイに塗るコツなんだそう。
 

 
クリームを塗った場所が薄っすらと白くなっていきます。これは乳化クリームが塗れたという証拠。円を描くように全体にまんべんなくクリームを塗り広げます。
 

 
 

【ステップ5】ブラシで磨いてツヤツヤに

 

 
クリームを塗り終わったら、毛先の硬い豚毛のブラシでブラッシング。力を入れてガシガシするのがコツだそう。摩擦熱でクリームが馴染むので、力を込めつつ素早くブラシを動かします。
 

↑クリームが馴染むと表面がツヤツヤに。
 

 
指に付けた水でヤギ毛のブラシを少し湿らせて、仕上げ磨きをしていきます。
 

 
すごく柔らかいこのブラシは、力を入れずに優しくなでるように使うのがコツ。こうすることで表面のくもりが取れていきます。
以上が基本の靴磨き。この5ステップを定期的に行うことで、革が痛むのを防いで綺麗な状態を保つことができます。
 

 
 

【ステップ6】鏡面磨きでスペシャルな輝きを

 
今回は特別なお手入れとして、ワックスを使った「鏡面磨き」も教えていただきました。
 

↑指をつけると、人肌の温度で溶け出すワックス。
 

 
指でシボ(革表面にある凹凸)を埋めるように塗り込めていきます。光らせたい部分に塗るとのこと、光を集める爪先から甲の部分にかけてグラデーションになるようにワックスを付けていきます。
 

↑前だけじゃなく後ろも。踵部分が光るように。
 

 
前から後ろへ。ソールとの境目をなぞって、前面と後面をつなぐように側面にも光の線を入れることで素敵に見えるそうです。靴全体にワックスを付けるのではなく、光っているとかっこいい場所だけにワックスを付けるのがコツなんですね。
 
ワックスを塗り終わったら、専用のクロスを指に巻き付けて、磨いていきます。
 

 
クロスは人差し指と長指の腹にひっかけ、指の後ろでねじります。指の腹にかけたクロスにシワがなく、ピンとはっているか確認してくださいね。
 

 
余ったクロスを指に巻き付け、先端を折り入れたら準備OK。
 

 
クロスに指で水を付け、少しだけワックスを付けます。
 

 
靴にも指でチョンチョンと水を付けて磨いていきます。
 

 
クロスに水とワックスを付けなおし、靴にも少量の水を付けながら何度も納得がいくまで磨き上げていきます。
 

↑磨く前。
 

↑磨いた後。
 
鏡のようにキラッと光を反射しています!
 

 
靴磨きの時間を通して、さらに愛着がわいてきました。
ピカピカになった靴を履いて、どこに行こうかな。お気に入りの1足とのこれからが楽しみ!
 
忙しい日常の相棒でもある靴。たまには本格的にお手入れしてみてはいかがでしょうか。
 
 
(文:黒柳 愛香)
 
 

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