「ものづくり」の背景にあるストーリーを紹介。作り手の想いやこだわりに迫ります。 インタビュー岐阜愛知


 
多様化した働き方や暮らしの中で、気軽に日本茶を淹れて飲むことができる新時代の湯飲み「CHAPTER(チャプター)」。前編ではチャプターの誕生ストーリーや商品の特徴について紹介。後編では、チャプター生みの親である日本茶専門店『美濃加茂茶舗(みのかもちゃほ)』を運営する『株式会社 茶淹(ちゃえん)』立ち上げの経緯やお茶の魅力について深堀りしていきます。
 

前編はこちら→デスクワークのお供に、ほっと落ち着く日本茶を。新時代の湯飲み「CHAPTER」前編
 
 

急須さえ持っていなかったところから

 

 
もともと美濃加茂茶舗は、メディア会社が立ち上げたプロジェクトの1つだったそう。そこに日本茶専門店に勤めていた日本茶インストラクターの伊藤尚哉さんと、ライターの松下沙彩さんが、それぞれ“淹れ手”と“プロジェクトマネージャー”として参画したことがはじまり。のちに美濃加茂茶舗のブランドを残したまま、2人で独立、茶淹として法人化することに。
 

↑「この業界に入る前は、実家に急須すらないほど、お茶との関係は薄いものでした」と伊藤さんからまさかのエピソードが。「これまで関わってこなかったことで逆にお茶を新鮮に感じることができて、どんどん魅力にとりつかれていきました」。
 
松下さんも、日本茶専門の会社を設立するとは夢にも思っていなかったと言います。
 
そして会社設立にあたり、茶淹が掲げたのが「“小”休止(しょうきゅうし)」というコンセプト。
 

画像提供:茶淹

 
「お茶を淹れるとき、ほんの数分間“待つ”時間が生まれる。その時間こそが、伊藤と私が日本茶にハマる共通点だったんです」。それまで日本茶自体の訴求をしてきた2人でしたが、日本茶を取り巻く体験や時間が大切であることに気付いたそう。
 
「“小”休止」というコンセプトは、ふたりの実体験から「現代の日常の中で、ほんの少し立ち止まることが心地よさ、豊かさ、ときにリフレッシュにつながっていく体験を届けたい」との考えのもとに生まれたのです。
 
 

香り高い白川茶をオリジナルブレンドで

 

↑美濃加茂茶舗で取り扱っている日本茶は、岐阜県東白川村で栽培されている「白川茶」のみ。自身のブランドのように親身になってくれる、ビジネスパートナーの茶師・田口さんと共につくりあげるオリジナルブレンドの日本茶を販売しています。
 
茶葉本来の香りが立つ定番の「煎茶」、芳醇な香りの「ほうじ茶」、優しい味わいの「和紅茶」の3種は、チャプター用にティーバッグタイプも。茶葉タイプには、風味豊かな「玄米茶」や、茶葉を微発酵させた「萎凋(いちょう)煎茶」と呼ばれるウーロン茶と煎茶の間のような花に似た香りのお茶も。
 

画像提供:茶淹

↑比較的標高の高い山間の産地であることから、香りの高さが特徴的な「白川茶」。
 
「僕自身が惚れこんだこともありますが、協力してくれている茶師さんとお茶をもっとフランクに楽しんでもらいたいという考え方や思いが同じだったことがポイントでした」と伊藤さん。
 
また、日本茶業界においてだけの提案ではなく、「“小”休止」を軸にして異業種とのコラボなどにも挑戦していきたいといいます。
 
 

自分のスタイルに合わせて好きなように

 

 
1年ほど前に会社を立ちあげて「“小”休止」の提案をするなかで、チャプターの企画開発を進めていたのは、コロナ以前から。そこへ未曽有のコロナ禍が訪れ、美濃加茂茶舗の提案がより注目される暮らしになりました。
 

↑日本茶は集中力の向上やリラックスが期待できるそう。
 
一日の中でお茶を淹れる時間もないほどバタついている時に、「私、今日忙しいんだ」と日本茶が生活を見直すバロメーターになっているという松下さん。
 
「日常の中の“一道具”として、チャプターを自らのスタイルに合わせて好きなように使ってもらいながら、日本茶を習慣化させてもらえたら嬉しいです」。
 

 
伊藤さんは「オフィスやデスクワークに留まらず、普遍的にお茶を楽しめるツールとしてチャプターが生活の中に溶けこんでいけたら」と、今よりももっと多様化していくであろう未来を見つめていました。
 

 
日本茶を通して、現代の暮らしの中に隙間を生み出すチャプター。あなたのデスクにも、ほっと一息つく時間をもたらしてくれるかもしれません。
 
 
(写真:岩瀬有奈 文:佐藤奈央)
 
 

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