家でほっとくつろぎたいとき、仕事で一息つきたいとき、みなさんは何を飲みますか?コーヒー派や紅茶派など人それぞれお気に入りの飲み物があるかと思いますが、今回は「家で日本茶を淹れたくなるキャッチコピー」をHIROBAメンバーで考えました。
審査員はコピーライターの広瀬達也、西村友行、矢野裕子です。
<今月のグランプリ>
平安時代から、健康ドリンク。
日本では平安時代から健康のためお茶を飲んでいたそうです。今もお茶はカテキンの抗酸化作用など健康性が期待されています。毎日お茶を飲むことで、健康生活をはじめたいですね。
コピー:河合春奈
デザイン:堀舞子
●飲むこと、飲み続けることに価値を見いだせる、付加価値の提案ができています。(広瀬)
●「平安時代」と「健康ドリンク」のようなギャップのある言葉選びはときにダサくなりがちですが、このコピーはそれがなく、シンプルにわかりやすくて良いと思います。(矢野)
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<準グランプリ>
あちゃ…。そんな夜はお茶。
なにか失敗して落ち込んでいる日は、コーヒーだと苦みがちょっと重く感じるのでは? ホッとさせてくれて、なおかつ淹れる時間も休息になるのが日本茶の魅力です。
コピー:河合春奈
●個人的にはそんな夜はビール派なのですが…(笑)、説明的じゃなくシーンを想起させるという点で、飲むタイミングの訴求になっています。(広瀬)
●「あちゃ」と「お茶」をかけつつ、シーンを想起させる面白い表現だと思います。(西村)
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<準グランプリ>
スッと気持ちが整う時間
お茶は休憩したり、まったりしたりするイメージですが、ときにはお茶を前に背筋を伸ばし、両手で湯飲みを持ち、スッと気持ちを整えたくなる時もあります。
コピー:野村晴美
●時間に着目するという視点もありですね。飲んでいるとき、淹れて待っているとき、ちょっといい気分なれる。お茶ならではという点が弱いので、そこを補足できるとなおいいですね。(広瀬)
●日本茶ならではの背筋がピンと伸びる感じが伝わるようです。お茶そのものの描写に止まっているコピーが多い中、お茶そのものを語らずに日本茶を淹れたくさせる秀逸なコピーです。(矢野)
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<そのほかのキャッチコピーはこちら>
“渋み”を楽しめるようになるのは、人生もお茶も1戦終えてから
日本茶は一煎目から三煎目までの間に徐々に渋みや苦みが際立ち、深い味わいに変化していきます。人生も受験や就職、仕事などで大きな戦いを終えるごとに酸いも甘いも知っていき、オトナとしての深みが増していくのが日本茶と似ています。たまには日本茶を淹れて、一煎、二煎、三煎目と変化する味を人生と重ねて振り返ってみては。
●お茶そのものよりも、人生の経験みたいなところが伝えられていて良いです。ただ、後半の言い回しがもっと丁寧だと、日本茶の品の良さがより伝わると思います。そのモノがすでに持つイメージや、訴求したいイメージまで思いを巡らせることが、言葉選びの基準になります。(広瀬)
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日常“茶”飯事って言うくらいだしさ
日常茶飯事という言葉があるほど、昔から日本茶は日本人にとって身近な存在。なのにご飯はおいしく炊けても、お茶をおいしく淹れる自信って正直あまりないかも。日本茶を当たり前のようにおいしく淹れられる人でありたい、と思います。
●ちょっとぶっきらぼうな言い方が俗っぽく、気取らない世界観を演出できていいです。ただ、コピーだけで意図がきちんと受け手に伝わるか…と少し悩みました。(矢野)
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これからも引き続き、キャッチコピー企画を予定しています。
HIROBA公式ツイッター(https://twitter.com/hiroba_magazine?lang=ja)でも不定期でキャッチコピーをつぶやいていくので、皆さんお気に入りのコピーに「いいね!」してみてくださいね。