異国の暮らしが覗ける、おすすめ本3冊:「Reading Mug」(名古屋市名東区)

名古屋市名東区の西山商店街にある、“多様性を伝えるセレクト本屋”がコンセプトの「Reading Mug(リーディングマグ)」。英国で買い付けた古本をはじめとした、異国の文化を感じる多種多様な本が並びます。オーナーのキムラナオミさんに、異国の暮らしが覗ける、おすすめ本3冊を紹介していただきました。

もくじ

異国の暮らしが覗ける、おすすめ本3冊

『英国本屋めぐり -本と本を愛する人に出会う旅』(サウザンブックス) 著:ルイーズ・ボランド 翻訳:ユウコ・ペリー

英国の本屋をめぐりながら街と人々に出会う本。歴史を感じる建物にある本屋には、個性的な店主と、数々の古典、新刊、児童文学、絵本が並びます。主にローカルエリアで営まれる独立書店が紹介され、街や自然の景観などの写真も豊富。実際にその本屋や街を訪れてみたいと夢が広がる1冊です。

『世界の暮らし365日シリーズ』(自由国民社)

ドイツ、スイス、台湾、ハワイなどがシリーズ化され、それぞれの現地で生活している著者が、日めくりカレンダーのように日々の出来事を綴っています。ガイドブックには載っていないような、生活に欠かせないエッセンスが散りばめられており、国や文化、ライフスタイルなど、異国でのリアルな暮らしを覗ける本が揃います。

『ミセス・ハリスシリーズ』(KADOKAWA) 著:ポール・ギャリコ 翻訳:亀山龍樹

絶版だったものの2022年に映画化され、文庫で復刊。主人公のミセス・ハリスは、ロンドンで家政婦として働く、陽気でおちゃめな性格の女性。訪れたパリやニューヨークで一騒動起こすけれど、周りを巻き込んでみんなを幸せにしてくれる姿が描かれています。

亀山龍樹の翻訳で初版が刊行された1967年は、まだ海外の情報が少なかった時代。50年代イギリスの、生き生きとした現地の暮らしの描写が魅力的です。

「子どもたちに多様性を伝える」がコンセプトのセレクト書店

リーディングマグは、閑静な住宅街と緑に囲まれた、西山商店街の一角に店舗を構えています。商店街のレトロな雰囲気にも馴染むようデザインされた、ティールブルーの外観が目印。

赤ちゃんから大学生まで「子どもたちに多様性を伝える」をコンセプトに、多様な国や文化、自然、歴史、政治などを伝えられるような本をセレクト。日本の新刊書籍や、英国で買い付けた洋書、国内外の名作絵本、翻訳本など、和洋のおすすめ本が並びます。

棚ごとに「旅」「お菓子」「猫」「音楽」「SDGs」など、ざっくりテーマを決めて関連書が並んでいます。

「目に入ったタイトルからでも、子どもたちが興味や共感、安心などを感じてくれると嬉しい」とオーナーのキムラさん。本との出会いが、子どもたちの中に新たな視点を芽生えさせ、世界と自分をつなげるきっかけになればと願われています。

オーナーのキムラさん
眺めるだけでうっとりする本が並びます。

キムラさんはもともと、広告やブックデザインなどのグラフィックデザイナーとして仕事をされていたそう。現在もデザインの仕事を続けながらリーディングマグを営んでいます。デザイナーの目利きによって、ヴィンテージから新刊まで、装丁の美しい書籍を紹介しています。

アートのように美しい翻訳絵本。

小さな子ども向けに、翻訳絵本やしかけ絵本にも力を入れているそう。英国で買い付けた洋書絵本やペーパーバックも揃います。また、「同じ絵本でも、英語版と日本語版を並べて販売することで装丁や質感の違いを感じたり、英語の表現も身近に感じて欲しい」とキムラさんは語ります。

毎週月曜は、看板黒猫「うに」ちゃんが出迎えてくれます。
猫に関する本もたくさん。

看板黒猫のうにちゃんは、キムラさんの友人の花屋さんで拾われた保護猫。誰か来ると隠れてしまうシャイな性格ですが、うにちゃんを目当てに訪れる人も多いのだとか。「猫」に関する本も多く並び、毎年2月には猫に関するイベントも開催されています。

今、本好きやクリエイターによるZINE、リトルプレスが大人気だそう。キムラさんがリーディングマグでの読書会を通して作ったZINE「読書会をめぐる冒険」をはじめ、さまざまな作家の作品が並ぶZINEコーナーも必見です。

交流の機会を作ることにも注力

店舗の奥には、2面の壁を使用したギャラリースペースがあります。ここでは、絵本の原画展や写真展などをはじめ、器やアパレルのポップアップショップ、製本のワークショップなど、キムラさんが直々に声をかけた作家やお店、アーティストによるイベントを定期的に開催。

購入した本がゆったりと読める空間。
スコーンと紅茶で、英国気分を味わえます。

店内で焼いたスコーンとお茶を楽しみながら、購入した本が読めるカフェスペースも。英国の紅茶をはじめとしたドリンクをメインに、スコーンとドリンクの「クリームティ」セットも。英国気分が心ゆくまで楽しめる空間で、旅に訪れたような気分を満喫できます。

カフェスペースでも、ぬい活を楽しむ「ぬいぐるみお茶会」やアイシングクッキーのワークショップなど、さまざまなイベントを不定期で開催。

リーディングマグでは、定期イベントとして読書会や英語の勉強会、英語のレッスン、英国好きが集まる「British Night」も開催されます。読書会は、毎回初めての人もいらっしゃるそう。初心者からでも参加しやすい「洋楽からはじめる楽しい英語」のレッスンは、元英国政府公認ガイドが講師に立つ貴重な機会です。

本の旅を通して、異国の文化に触れてみませんか?

Reading Mug(リーディングマグ)
住所愛知県名古屋市名東区西山本通2-31
営業時間11:00〜18:00
休館日火・水曜
駐車場西山商店街の駐車場(6台)が利用できます。
アクセス地下鉄「星ヶ丘」駅より徒歩16分
名古屋市バス「西山本通二丁目」下車すぐ

Reading Mug公式サイト

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