名古屋の繁華街・栄の裏路地に佇む「中華そば こくや 原田屋」。店舗の入れ替わりの激しい栄にありながら、2021年で創業15周年。店主のユニークな人柄と、お客さんのニーズに応えた豊富な限定メニューが多くの常連に愛されています。
↑アンティークなインテリアが醸し出すシックで独特な雰囲気も魅力。
こくやの名物といえば、豊富な期間限定メニュー。定番の中華そばに加えて、いつ訪れても季節限定メニューや店主のこだわりの詰まった数量限定メニューに出会うことができるのが楽しみ。
↑手書きのメニューが味わいたっぷり!
なぜこれほど限定メニューが充実しているかというと、きっかけはオープン1周年のときに「記念に何かおもしろいことをしたい」と考えたのが始まり。以来5周年まで、毎年趣向を凝らした中華そばを企画してきたといいますが、同時にお客さんから「あの年の中華そばをもう一度食べたい」という声も多くなってきたんだそう。
そこで、かつて人気だった限定メニューを、季節ごとに展開するように。
↑今年、冬から春にかけて限定メニューの「担々麺」1,190円(税込み)。
開発に一番苦労したのが「担々麺」。もともとゴマが苦手で、担々麺をほとんど食べたことがなかったという店主。しかしそんな自分だからこそ、「先入観のない担々麺」を作れるのではないかと開発に着手したそうです。そうして生まれた担々麺は、一口食べると香辛料の辛味に加えて、とっても濃厚なゴマの風味に驚かされます。
濃厚なゴマの風味の秘密は、焙煎とブレンド。ゴマを焙煎することで香ばしさを増し、加えてナッツなど複数の種実類をブレンドすることで、一般的な担々麺とはひと味違った独特の香り高いスープになっています。
↑担々麺のセットメニューの「ラー油ごはん」200円(税込み)を注文し、〆に担々麺の残ったスープと具材に混ぜて食べるのがおすすめ!
↑数量限定メニュー「本塩」930円(税込み)。定番の塩味の中華そばよりスープは透き通っていて、より濃厚な出汁の旨味が堪能できます。
本塩のスープの秘密は、「本枯本節」と呼ばれる最高級の鰹節。老舗日本料亭などで使われることが多く、一般的な鰹節に比べてなんとコストは倍以上! 原価は高くなりますが、鰹節の旨味が詰まった香り高い出汁となり、このメニューに欠かせない素材です。
スープを一口飲んでみると、まさに「出汁を味わう中華そば」と言えるような、繊細でありながら力強い味わいに驚かされます。
↑豊富なサイドメニューも人気の秘密です。
本塩や担々麺のほかにも、塩台湾麺などの数量限定メニューも現在展開中!担々麺終了後には、春の限定メニューとなる「花椒麺」が登場するそうです!
その他にも、秘伝ダレに漬け込んだ絶品のチャーシューが贅沢に味わえる「あぶり焼きチャーシュー麺」や、ネギの香油が食欲を刺激する「ネギ塩」などの定番メニューも人気です。
【編集部のメモ】
こくやの店主いわく、すべての中華そばづくりにおいて1番大切にしていることは「バランス」とのこと。和風系、魚介系、動物系の3種のスープを毎日仕込み、各中華そばの具材や麺、タレとのバランスを考えて、絶妙に配合することでこくやの繊細な味を生み出しているそうです。