
木曽三川が流れる岐阜県にある世界淡水魚園水族館「アクア・トト ぎふ」。淡水魚に特化した水族館としては世界最大級であり、国内外の淡水にすむ生き物が展示されています。
今回はアクア・トト ぎふが数倍楽しめるポイントをご紹介!水族館の楽しみ方や淡水魚の魅力を知りたい人は必見です。
“高低差”で感じる自然のリアルさ

↑アルダブラゾウガメがお出迎え!
入館ゲートを進みアクア・トト ぎふの中へ。入口付近では、アルダブラゾウガメがのんびりと過ごしています。ご飯をゆっくりほおばる姿に思わず胸きゅん。土、日、祝日にはごはんをあげる体験もあるため、アルダブラゾウガメたちに癒されたい方は参加してみて。
さっそく、展示室のある4階までエレベーターで向かいます。エレベーター内では鳥や自然の音が流れ、山の中を進んでいるかのような雰囲気になんだかワクワクします。

3~4階は長良川エリア。長良川の源流が再現された4階の展示は、まるで自然の中に足を踏み入れたかのような気分に。有名な夫婦滝も現地さながらの雰囲気です!

↑3階からみた長良川の上流、郡上市にある落差17mの豪快な夫婦滝をイメージ。
本物の植物を展示しているため、季節によっては花が咲いたり紅葉したり。勢いよく流れる滝の音が心地よく響き、癒しを与えてくれます。

↑まるで本当に川が流れているみたい。
ここでの観賞ポイントは“高低差”。例えば4階から下を眺めると、3階の展示の川を目にすることができます。水槽を横から眺めるだけでなく、上から見られるのがユニーク。スタッフさんによると、源流周辺の様子をよりリアルに体感してもらえるよう工夫した展示なんだそうです。確かに、いつもの視点から川の様子を観察してから川の中の様子を見ると、気づかなかった発見がたくさん!ただ水槽を見るよりも、もっと面白く感じられるのでは。

(右)アユを展示する水槽をよく観察すると、底にはほかの魚の姿も。

↑4階から3階へ移動するスロープでは、ハコネサンショウウオの幼生が観察できます。
ところで、水族館に行った際、どんな姿勢で魚たちを観察していますか?多くの方は立ったまま眺めているのではないでしょうか。
ですが、アクア・トト ぎふの3階の水槽では、しゃがんで見るのがおすすめなのだそう。

↑こちらの水槽には立ってみていては分からない隠れた魅力が。
水槽をしゃがんで見ると水面から光が差し込む様子が眺められ、まるで自分が川の中に入り込んだような感覚に。“高低差”を利用して、アクア・トト ぎふでリアルな長良川の様子をぜひ体感してみて。

海外のおもしろい生態の淡水魚!
2階から1階は世界の淡水魚エリア。海外の淡水魚は聞きなじみのないものばかり。こちらは「ゴライアスタイガーフィッシュ」。鋭い歯をもつ肉食魚です。

とっても鋭い歯ですが、実はぽろっと抜けて生え変わるのだとか。運が良ければ、歯が抜けたフガフガの状態のゴライアスタイガーフィッシュが見られるかもしれません。
他にも、トラのような模様とショベルのように平べったい頭が特徴的なため「タイガーショベルノーズキャット」という名前の魚も。魚の姿から名前を想像して答え合わせ…なんて楽しみ方もおもしろそう。
アクア・トト ぎふの目玉のひとつといえば、希少な「メコンオオナマズ」。特徴はなんといってもそのサイズ感!大きい個体では約3mにもなるのだとか。2階の大水槽を悠々と泳ぐ様子は圧巻です。

その生態についてはまだ知られていないことが多いメコンオオナマズ。より詳しく知りたい人には、16時30分からはじまる、飼育スタッフによる「ポイントガイド」がおすすめです。例えば大きな体の計測方法やそれぞれの個体の名前、どんなものを食べるのかなど、開館当時からメコンオオナマズを展示してきたアクア・トト ぎふだからこそ聞ける情報がいっぱいです。
ピラニアは獰猛?
誰もが一度は名前を聞いたことのあるピラニア。獰猛な魚というイメージがありますが、実はとっても臆病なのだとか。展示しているピラニアナッテリーは飼育スタッフが水槽に手を入れても、襲うどころか隅のほうに逃げてしまうのだそうです。ほかにも展示パネルで魚たちの意外な一面が知れることがあるのも、水族館の楽しみ!

ピラルクーは食事の時間がおすすめ

↑アマゾン川の巨大な魚たち
日本だと地味で小さいイメージの淡水魚が多いですが、海外の淡水魚はとにかく大きい種類も!アマゾン川に生息するピラルクーは、4.5mに及ぶこともある世界最大級の淡水魚です。大水槽で一緒に泳ぐ魚たちも、とても大きな魚ばかり。横に並んで撮影すれば、よりその大きさを実感できます。

↑子どもと比べるとその大きさがより伝わります。
アマゾン川の大水槽では、魚たちの食事の様子を飼育スタッフの解説付きで楽しめる「フィーディングウォッチ」も人気!ごはんを求めて活発に動き回る魚の様子は、普段はなかなかみられない大迫力の光景。フィーディングウォッチの日時はHPで確認を。

ほかにもバックヤードの様子が見学できる「バックヤードツアー」や、魚たちの夜の姿が楽しめる「夜の水族館」など、楽しいプログラムが満載です。
淡水魚水族館ならではの人気グッズ!
出入り口近くのミュージアムショップでは、淡水魚をモチーフにしたグッズを販売。おしゃれなデザインのものも多く、思わず買いたくなること間違いなし。

↑皮の質感がリアルな「オオサンショウウオペンケース」2,200円
アクア・トト ぎふオリジナルグッズ「なりきりマスク」(880円)も人気!館長のおすすめは淡水のフグ「テトラオドン・ムブ」のデザイン。テトラオドンムブの魅力である派手な色と迷路のような網模様がプリントされたオシャレなマスクです。

自然環境を再現したリアルな展示室や、中からだけではなく上からもみられる水槽など、新たな水族館の楽しみ方を提供しているアクア・トト ぎふ。また世界の淡水魚の迫力を間近で見れば、淡水魚のイメージが180度変わるはず!ぜひ訪れてみては。
(文:柳瀬菜月)
住所 | 岐阜県各務原市川島笠田町1453 |
開館時間 | 平日9:30~17:00(最終入館16:00)、土日祝 9:30~18:00(最終入館17:00) |
定休日 | 不定休 ※HPで確認 |
アクセス | 東海北陸自動車道「川島PA・ハイウェイオアシス」直結 |
駐車場 | 約1400台 |
問い合わせ | TEL 0586-89-8200 |