2023年3月から公開が始まった映画「わたしの幸せな結婚」(=わた婚)。明治・大正時代をイメージした架空の世界で、エリート軍人である主人公・久堂清霞を目黒蓮さんが、ヒロイン・斎森美世を今田美桜さんが演じているラブストーリーです。
実はこの映画では、三重県桑名市にある国の重要文化財「六華苑」と、三重県津市にある国宝(建造物)「高田本山専修寺」がロケ地に選ばれています。それぞれの見どころや撮影現場を、HIROBAくんと一緒に訪れました。
映画「わたしの幸せな結婚」とは?
2019年に小説とコミックが刊行され、シリーズ累計650万部発行と人気を集めるほか、2022年にはテレビアニメ化も発表された「わたしの幸せな結婚」。軍人と少女の政略結婚から始まる異色のラブストーリーがついに実写映画化!公開前から話題を集めていました。
また、Snow Manの目黒蓮さん、今田美桜さんをはじめ、渡邊圭祐さん、なにわ男子の大西流星さん、石橋蓮司さんなど豪華キャストがズラリ。明治・大正期をイメージした設定なので、和洋が入り混じる衣裳や舞台も魅力です。さっそくロケ地巡りに行ってきます!
斎森家の屋敷になった「六華苑」へ
六華苑は、鹿鳴館の設計で有名なイギリス人建築家ジョサイア・コンドルが手がけた洋館に、和館がつながっている珍しい建築物。国の重要文化財に指定されています。これまでにも数多くの映画やドラマのロケ地になっている、美しい建物です。
わた婚では、斎森美世の実家として、さまざまな場所が撮影に使用されています。
和館にある「一の間」は斎森家当主の部屋として利用され、美世の父と義母である斎森真一・香乃子夫妻と清霞の会談シーンなどが撮影されました。
六華苑では初となるアクションシーンは、廊下や庭まで続く大立ち回りが繰り広げられたそう。
洋館1階の玄関(写真左)は、そのまま斎森家の玄関ホールとなりました。予告編にも登場していたこと、気づきましたか? また、洋館1階にある食堂(写真右)はヒロインの異母妹・香耶の部屋に。
実は桑名の伝統文化である「連鶴」もこっそりインテリアに登場していたとか。
畳廊下は、炎に包まれながら清霞が美世を救出するシーンが印象的でしたね。
障子の一部は、撮影にあたって斎森家の家紋が入ったものに入れ替えられたそうです。
美世の部屋は、六華苑のはずれにある「旧高須御殿」の一部屋。撮影時は畳や障子をはずし、みすぼらしい雰囲気を作ったそう。
もともとは岐阜県海津市付近を領地としていた高須藩の御殿の一部を移築したものといわれています。
ほかにも、洋館2階の書斎や一番蔵、離れ屋、庭園など、六華苑の至る場所が撮影場所になっています。
国宝のある「高田本山専修寺」は帝室の居城に
「高田本山専修寺」は、東京ドーム約2個分(約3万坪)という広大な敷地を持つ寺院。境内には国宝に指定されている「御影堂」「如来堂」をはじめ、多数の国指定重要文化財があります。6月から8月にかけて、約35種1000株の蓮が見ごろを迎える「蓮寺」としても有名です。
わた婚では、宮内省・帝室として登場し、重要なシーンが撮影されました。
帝のご寝所が設置された国宝・御影堂は、内部にある細工が施された彫刻など、本物ならではの美しさが作品に重厚感をもたらしています。清霞や帝位を継ぐ皇子・尭人、側近の謁見シーンなどが撮影されました。
御影堂と如来堂を結ぶ「通天橋(つうてんきょう)」は、正装した尭人がおごそかに歩くシーンで登場。
山門の下では、傘を手に待つ美世と、走り寄る清霞の2人の姿が撮影されました。
ほかにも、玉砂利の広場をはじめ普段は一般公開されていない「大玄関」「賜春館」「雲幽園」が映画で登場しました。
六華苑と専修寺は車で1時間ほどの距離。映画「わたしの幸せな結婚」を楽しんだあとは、ロケ地巡りに出かけてみませんか?
(文:河合春奈)
住所 | 三重県桑名市大字桑名663-5 |
開苑時間 | 9:00~17:00(入苑は16:00まで) |
定休日 | 月曜(月曜が祝日の場合は翌平日)、年末年始(12/29~1/3) |
入苑料 | 高校生以上460円、中学生150円(小学生以下は無料、ただし付き添いが必要) |
駐車場 | 無料 |
アクセス | 東名阪自動車道「長島」または「桑名」ICより車で約15分 伊勢湾岸自動車道「湾岸桑名」ICより車で約15分 |
TEL | 0594-24-4466 |
住所 | 三重県津市一身田町2819 |
参拝時間 | 6:00~15:30 |
駐車場 | 無料 |
アクセス | 伊勢自動車道「芸濃」または「津」ICより車で約15分 |
TEL | 059-232-4171 |