「ご当地LINEスタンプ工房」第4回目担当、奥村です。前回の話し合いの後、キャラクターのHIROBAくんに40種類の会話を合わせる作業を地道に行っていました。 しかし、思っていた以上にHIROBAくんの動きにバリエーションを出すのが難しい…! 今回はイキイキとした動きをつけるため、キャラクター設定についてトークしていきます。
- 三度の飯より居眠りが好き。いや三度の飯も居眠りも♡。
デザイナーの奥村です。イラスト好きなので楽しみです~。 - お酒は2杯同時に!ハイボール好きの晴(はる)です!
ディレクターをしています。イラスト全然得意じゃないから不安です…。 - おすすめスタンプは「ライスバーガーと愉快な仲間たち」。
デザイナーの永田です。よろしくお願いしますー。 - 仕事の合間におやつ。いやおやつの合間に仕事。
HIROBA最年少デザイナーみーです。及ばずながらがんばります!! - 前回キャラクターが決まったけど、その後、絵の方はどう?
- 進めてます…ただ…。
- ただ?
- うーん…。第2回で考えた40種類の会話に合わせて下書きしたので、まず見てもらってもいいですか?
- はーい! 楽しみです~!
- どれどれ?
- …どうですか?
- このモーニングの絵、横になったHIROBAくんの上にあんこがのってておもしろいですね~!
- 40種類頑張ったねぇ。
- 誕生日の絵もHIROBAくんの「H」とHappyBirthdayの「H」がかかってていいね! ただ、この辺りの動きが…。
- この辺りの動きが…?
- 普通やね。…動きやポーズのバリエーションが少ない気がする。
- 確かに他のスタンプでも似たポーズを見たことがあるような…。
- んー…全部HIROBAくんが正面を向いてて、構図が似てるからですか??
- そうやねぇ。 この【ほんならねー】とかさ、ただ手を振ってるだけだし…気持ち伝わんなくない?
- ううう…やっぱりですか~!? この辺りの絵、実は自分でも自信がなくて…。工夫が足り
ないというか、セリフにピッタリ合う動きがなかなか思い浮かばなくて…。 スタンプを作っ
ている人たちは40種類もの動きをどうやってつくってるんだろ~!? どうすればいいです
か~!? - なんだろ、悪くないんだけど、もうひと工夫欲しいな。
- そうだねぇ。例えば、この【笑】だけど…笑うにもたくさんの種類があるよね。 微笑む、クスクス笑う、爆笑は笑いの大きさが違うし、楽しくて笑う以外にも含み笑いだったり、苦笑い、鼻でフンって笑うとかさぁ。感情が複雑に混ざった笑いもあるよね。
- 確かに…。どれを選ぶかで、表情や動きの表現が全く変わりますね。
- スタンプを使うシチュエーションも違いますしね!
- 今回は、“笑う”に関するスタンプが1つだけだから、最もベターな「楽しいから笑顔で笑う」方向性がいいかな。
- そうだね~。キャラクターに表情や動きをつけるときは、今後もこのことを意識するといいね。今回あげた40種類の会話から連想される表情や感情を書き出してみよっか。
- はい! その書き出した中から、HIROBAくんならこう笑うだろうな…、この場面ではこんな行動を取るだろうなって想像して、選択していくんですね!
- 行動はその人の性格によって変わりますもんね。
- そうだね。そこで前に話しにでてたペルソナが生きてくるんじゃない?
- 私なりに、ペルソナ考えてみました!
- ペルソナって簡単に言うとキャラクターのプロフィールのことですよね?
- 今回で言うとそうだね。広告業界では、ユーザー像のことを言うんだけどね。
- 奥村さんが考えたHIROBAくんはどんな感じ??
- えーと…HIROBAくんは東海地方に住んでいて、地元をこよなく愛する、着ぐるみを被ったちょっと変わった人。ペットに金鯱のしゃちほこくんを飼ってます。年齢性別は不詳…。 地元が好きなのでこう見えてよく外に出るアクティブなタイプ。ただ、着ぐるみのサイズ感が自分で分かっていなくて、人やものにぶつかることが多く、「すいません」「ごめんなさい」ってすぐに謝るのが口癖。この着ぐるみは、毎日変えるので色は気分や行くところによって変えられます。…私の中ではこんな感じなんですけど、どうですか?
- うんうん。口癖とかいいね! そういう細かな設定が背景にあると動かすのが楽しくなるし、自然と動き出すんじゃないかな? 最初に描いてる「ごめん!」とかその設定生きてるもんね。
- ほんとだ! 設定を聞いてると愛着もわいてきますねぇ。
- そうだよね~! 私も描いてるうちにかわいくなってきてさ~(笑)。
よし、もう1度、HIROBAくんがイキイキする動きを考えてみます! … の前にアイデアあったらください♡ - あはは(笑)。 よし、もう少しみんなで考えてみよっか。
- 考えてたんだけど、【笑】はもっとオーバーリアクションがいいな。
- お腹抱えて笑うとかですか?
- そうそう。動きに差がつきにくいときは、オーバーに描くのもいいんじゃないかな?
- なるほどーーー! そうします!
- じゃあ、この【ほんならねー】はどうしますか? 寂しそうに別れを言っているよりは…気軽に使えるようにラフな感じで言っているのがいいですよね。
- そうだね。例えばシチュエーションを加えてみる? 夕暮れの中で言ってるとか。
- 穴に入りながらとかは? HIROBAくんを地下に住んでる設定にして、マンホールの中に帰ってくっていう…。
- なんですかそれ…おもしろいじゃないですか!
- こういう風にみんなで意見を出し合うと、アイデアが広がりますね。
- これで、描けそう?
- はいっ! もうバッチリ! よ~し、頑張って描きますね!
もくじ
HIROBAくんの動きに変化がない!?
“笑う”にもたくさんの種類がある!?
プロフィールを考えると
どんどんキャラクターに愛着が!
リアクションはオーバーに!
シチュエーションにはひと工夫を!
キャラクター設定をしっかり決めることで、行動や表情に奥行きが出てくるんですね。さてここからは、HIROBAくんの40種類のイラストを詰めて、いよいよデータに起こしていきます。次回はどんなソフトを使うのか、スタンプデータのサイズについて等、データのつくり方について紹介します!