体験

「しょく」=食、職、触。さまざまな情報を手に入れることがたやすくなった今の時代においても、生の体験、実際に自分の手で触れることを大事にしていきたい。1人でも、友人やお子さんとでも。「触れる」魅力を宝物に。

岐阜県郡上八幡の城下町で、木製雑貨を製作・販売している「KATOMOKUのお店」。時計や文具など、木を用いた雑貨を製作している「加藤木工株式会社」のグッズが購入できるお店です。ここでは、4種類から好きな木を選び、カンナで削ってお箸を作ったり、オリジナルの時計を作ったりできるとのこと!今回は箸作り体験に参加してきました。

 

店内に入ると木製の商品がずらり。ティッシュケースやペン立てなどの小物から、コースターやカッティングボードなどの魅力的な商品も。特に時計は壁掛け時計から置時計まで種類豊富に並べられています。このお店の一角で、箸作りにチャレンジ!

 

まずはお箸にする木材を選びます。硬い木、やわらかい木、明るい色の木、暗い色の木と種類はさまざま。木はやわらかいほど削りやすいので、小さな子どもと一緒に体験する際はやわらかい性質を持つアルダーがおすすめです。木の硬さによってでき上がりの時間も変わってきます。

 

見た目も個性がさまざま。好きな木目・色味のものを選びます。私は、4種類それぞれの完成品を触ってみて、表面がなめらかで手触りのよかった「メープル」を選びました。4種類の中では一番硬い木でもあります。

 

木を選んだら、次は長さを決めます。実際に持ってみて、自分の手にしっくりなじんだ22サイズに決定。長さは大人用から子供用まで揃っています。木の種類、長さが決まったら、あらかじめ細長くカットされた木材から2本選びます。

 

木の目の間隔が開いているほど削りやすいのだそう。“マイ箸”となる2本を決めたら、いよいよ形を整えていく作業!

 

カンナで削る際に箸を設置する台座は、箸作りのためにKATOMOKUのお店で製作したもの。お箸の形にした後に、さらに切り口を8角形にできる優れものです。カンナ削りなんて、中学校の授業以来!硬いメープルの木は、最初なかなか削れずひと苦労。少しずつ削ってコツをつかんでいきます。

 

コツは、カンナに体重を乗せていくこと。無心で削り続けること約30分。木くずがくるんと丸まるようになると、コツをつかんだ証!リズムよく削れると、削る音も心地よく感じてきます。

 

ひとまずお箸の形が完成!ここからさらに正方形の面が八角形になるように削ります。台座を裏返し、お箸がフィットするくぼみにセットしてもうひと削り。

 

丁寧に削っていくと、八角形になりました。手作り感のある八角形がいい味を出しています。

 

逆目が目立つ箇所はやすりで補修し、オリーブオイルを擦り込みます。木の中に油分が補給され、水分に対する防御力を上げる効果があるのだそうです。木製の商品を長く使いたいときに、メンテナンスとして擦り込むのも効果的なんだとか。また、オイルを染み込ませることによって木の色が深まり、見栄えもよくなります。

 

これで、世界でひとつだけの手作りお箸の完成です!メープルの木の明るさと、そばかすのような独特の模様を生かした、かわいらしい仕上がりになりました。

 

KATOMOKUのお店では、箸作り体験だけでなく時計作り体験もすることができます。自由に絵付けすることができるので、子どもと一緒に挑戦するのもいいかもしれません。

 

KATOMOKUのお店のある岐阜県郡上市八幡町は、「郡上踊り」と呼ばれる夏の風物詩があります。「KATOMOKU 踊り下駄」はその郡上踊りのために作られた下駄です。店頭で鼻緒と下駄を選ぶと、スタッフがその場で挿げてくれます。15分前後でオリジナルの下駄が完成するので、旅のお土産にもピッタリ。

 

郡上八幡に遊びに行った際は、風情ある景色を楽しみながら下駄で歩いてみるのもいいかもしれませんね。美しい景色と伝統工芸などにも触れることのできる郡上八幡。皆さんもぜひ体験がてら、街の散策を楽しんでみてください。

 

(文:木村望)

 
 

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