梅雨でも、暑い夏や寒い冬でも快適に遊べるのが室内遊び場。その中でも木に親しむ木育施設として誕生したのが、岐阜県養老町と輪之内町にある「森のわくわくの庭」です。遊具には国産の木が使われていて、広々とした空間は室内であることを忘れてしまうほど!
今回は、森のわくわくの庭養老店に、HIROBAくんと、さとしくん(7歳)、まほろくん(4歳)、パパと遊びに行ってきました。
まるで森林浴のような爽やかな木の香り!
さっそく向かったのは「ままごとキッチン」。木でできた小さなお家のなかで、ごっこ遊びができます。スタッフさんたちの手づくりだというフェルトのケーキやおかずを使って、ケーキ屋さんになったり、備え付けのキッチンやテーブルを使って、料理をしてみたり。
この小さなお家はすべて、森のわくわくの庭の運営元である飛騨五木のプロの大工さんがつくっているそう。なるほど、確かに重厚感がまるで本物の戸建て!「本物のおうちみたい」と、子どもたちもうれしそうです。
次にやってきたのは「遊び場エリア」。ロープを使って山を登ったり、ヒミツのトンネルをくぐったり、体を思い切り動かして遊べます。気分はまるで登山家です。
「遊び方は自由なので、“こう遊ばなきゃいけない”という説明は敢えてしていません。自分たちで遊び方を見つける、これってすごく楽しいと思います!」と話してくれたのは、森のわくわくの庭養老店のスタッフ千田真央さん。
ザラザラ、すべすべ、いろんな“足”触りの斜面がある山を越えた奥には、トランポリンやロッククライミングも。ロッククライミング攻略のヒントは、足の置き方!工夫してみてくださいね。
床には丸、三角、四角の飛び石ならぬ飛び“木”が。ぴょんぴょん飛び越えて遊んでいると、「文字が書いてあるよ~!」と何かを発見したHIROBAくんたち。
よく見ると「アカマツ」「セン」など、木の種類が書かれています。「あれ?木って種類によって色が違うんだね」と、子どもたちも興味津々です。
さてさて、次は「遊び場エリア」のすぐお隣、「すくすくエリア」へレッツゴ~♪
赤ちゃんも遊べる「すくすくエリア」
「すくすくエリア」は乳幼児向けのエリア。床の下をハイハイで通り抜けて、穴からひょっこり顔を出したり。この遊び方は、小さな子どもの特権ですね!
奥の小さなお家の中はボールプール!このボールも実は木でできた、その名も「ひのきのたまご」。ゴム製のボールとは違う、すべすべなめらかな感触で、ゴロゴロゴロゴロ…いつまでも転がっていたくなります。
奥には壁一面が鏡のスペースがあり、おうちではなかなかできないスケールでの鏡の世界も体験できます。
続いて、室内中央の大きな木製アスレチックへ。
巨大な木製遊具の「アスレチックエリア」
まるでキャンプ場のコテージに来たかのような、重厚感のある木製アスレチック。養老店の「“カラダ”を動かす喜びと出会う」というコンセプトを最も実感できるエリアかもしれません。遊びながらも、さまざまな身体感覚を養うことができます。
クモのように網目を登ったり(これが意外と難しい!)、
ロープをブランコにして遊んだり。先ほどの「遊び場エリア」よりも、さらにダイナミックに遊べるのが魅力です。
ふと遊具を見ると、あちこちに謎のQRコードが。ムムムこれはなんだ?と名探偵モードの子どもたち。
「森のわくわくの庭は、47都道府県の森をもっとワクワクさせたい!という理念で作られた施設なので、皆さんに全国の林業について知ってもらうことも大切な使命なんです」と、千田さん。スマートフォンで読み取ると、「47都道府県の柱プロジェクト」特設サイトにつながり、各県の木や柱材の提供者である事業体についての記事が読めます。
「ジィジたちが住んでいる県だ~」「京都の木はどこだ!?」など、子どもたちは、QRコード探しという新しい“遊び”も見つけたようです。
大人も子どもも夢中!木のゲームやパズル
まくら投げを思いっきり楽しめる「まくらの森」。枕はふんわりと軽いため、小さな子でもポーンと投げることができます。親子で枕投げ対決も盛り上がりそう!
しかもこの枕、中に入っているのは綿ではなく「木のくず」。建材として切りだされた木の端材を捨てることなくこうして活用しているのだそうです。枕を投げるたび、木の香りが爽やか~。
「プレイテーブルエリア」には、木でできた積木やパズルなど、さまざまなおもちゃが用意されています。
車を走らせて遊ぶ『クルリンエレベーター』に夢中なさとしくん。エレベーターで車を持ち上げて走らせるこのおもちゃは、小さな子にとっても人気です!
丸い積み木?と思いきや、よく見ると石?…いや、木!石のようにカットされた積み木は、ランダムに削られた平らな面を組み合わせて遊びます。
「すごく人気なのがモルックです」と千田さん。モルック?初めて聞く言葉です。
「フィンランドの伝統的な遊びで、モルックという木の棒を、指定の位置から投げてピンを倒すゲームです」とのこと。まるでボウリングのよう!? 週末は順番待ちになることが多いほどの人気だとか!
よ~く狙って…
投げる!
倒れたピンの点数の合計が50点になった人が勝ち。
50点を超えてしまうと25点に戻ってしまい、3回連続で1本も倒せないと失格というキビシ~いルールが。でも、これがハマるポイントなのかもしれませんね。
他エリアや、ジェラートショップも
ほかにも、「木の迷路」や、広いスペースで体を使って遊べる「多目的エリア」、画面の中でロボットに変身できる「へんしんロボットAR」などのエリアも。
また、ちょっと休憩するのにぴったりなのがジェラートショップ「ECLAT(エクラ)」。
地元養老に工場を持つエクラ。たくさん遊んだあとに、さっぱりとしたジェラートは最高!定番メニュー以外に季節限定ジェラートもあるので、行くたびに違う味が楽しめるのもうれしいですね!
また、「moriwaku shop(モリワクショップ)」では、国産材の木を使ったおもちゃや食器のほか、館内で遊んだおもちゃの一部も販売しています。
木の皮や木材で染めたポシェットやバッグは、淡くくすんだ色合いが素敵!
手描きイラストが刺繍に!ステッチヤード
館内を歩いていると、何やらバッグ店らしき佇まいを発見したHIROBAくんたち。
「HIROBAくんようこそ!ここはステッチヤード。手描きのイラストをバッグに刺繍して、世界にひとつだけのオリジナルバッグを作ることができます。この機械は刺繍用のミシンだよ」と、教えてくれたのはステッチヤードの堀之内孝志さん。
さっそく、さとしくんが挑戦してみることに。
まず鉛筆で下書きして、その線の上をサインペンでなぞります。完成した絵をパソコンで取り込んでもらって、刺繍ミシンの作業スタート!
刺繍ミシンの作業に子どもたちは興味しんしん!「これ何回ぐらい針を動かすの?」「とっても速くてびっくりだね!」とミシンの動く様子を見つめます。この日刺繍したのはなんと7000針以上!
できあがったのがこちら!
手描きならではの微妙な線のゆらぎや文字のタッチも見事に刺繍されています。トートバッグは1色1面の刺繍料込みで、2000円~というリーズナブルな価格もうれしい!
「刺繍は風合いがずっと変わらないのが魅力」と語る堀之内さん。おじいちゃんおばあちゃんへのプレゼントとして作る人も多いそうです。
「お腹すいたよ~」とHIROBAくん。それでは飲食スペースの「moriwaku cafe(モリワクカフェ)」へ行ってみましょう!
木にまつわるメニューも!「モリワクカフェ」
モリワクカフェは「たのしい」がコンセプト。木の空間で食事できること、食を通じての新発見、大切な人と過ごす時間などなど、すべてが「たのしい」カフェスペースです。
さとしくんは「お子さまカレー」500円(税込み)に、「お腹すきすぎたからこれも食べたいな~!」と、「飛騨牛コロッケ」300円(税込み)も追加!揚げたてサックサクのコロッケでお腹いっぱい、大満足です。
まほろくんは「お子さまランチ」500円(税込み)に加えて、「お子さまうどん」300円(税込み)も。野菜もしっかり食べられてバランス◎。木製プレートも可愛い!
限定に弱いHIROBAくんは、数量限定メニューの「燻製香るまぜうどん」750円(税込み)を。辛くないので子どもでも食べられるマイルドな味わいです。
パパが頼んだのは「moriwaku 燻製カレー」850円(税込み)。「燻製の香ばしい香りが最高!」とグルメなパパも大満足の味わいです。
千田さんによると「まぜうどんとカレーに入っているひき肉の燻製に使っているのも、端材を活用したチップ“sugimokku”。毎日スタッフが燻製しています」とのこと。メニューにまで木への情熱があふれているんですね!
「もうクタクタだよ~」と話す子どもたちとHIROBAくんは、とっても清々しい表情!アクティブに体を動かしたからこそ味わえる、心地よい疲労感です。季節や天候を問わずに遊べ、普段では味わえない木の温もりを感じられる森のわくわくの庭。家族やお友達とお出かけしてみてはいかがでしょうか。
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(文:矢野裕子)
住所 | 岐阜県養老郡養老町宇田582-1 イオンタウン養老ショッピングセンター内 |
営業時間 | 10:00~17:00 ※ サイトにて事前予約制(当面の間。利用日の14日前~空いていれば当日予約もOK) |
定休日 | 水曜、夏季・冬季休業あり ※エクラは土日祝営業、ステッチヤードは日曜営業 ※最新の営業日程についてはHPよりご確認ください |
入場料 | 3歳以上600円、55歳以上400円 ※2歳以下無料 ※小学生以下は保護者の同伴が必要 ※保護者1人につき一緒に入場できる子どもは3人まで |
問い合わせ | TEL 0584-32-2400 |