写真・アート

10月23日(日)まで開催されている「あいちトリエンナーレ2016」。たくさんの作品の中から、東海にゆかりのある作品、アーティストの展示をクローズアップして、編集者が感じたこと、綴っていきます。

クリス・ワトソン/1953年シェフィールド(英国)生まれ/ニューキャッスル・アポン・タイン(英国)拠点
 
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世界を感じる方法は、たくさんあります。例えば、友人が見せてくれる旅行先の写真、テレビから流れる映像、新聞や本から読みとく世界の情勢・文化・自然の営み……。一方でその世界は、どこか自分と遠く離れた、現実感のない、特別なもののようで、漠然とした距離感が私の前に立ちはだかります。けれどクリス・ワトソンの音響作品は、その距離を軽々と飛び越えてくるものでした。明かりを消した暗い空間に流れるのは、愛知と同じ緯度や経度で録音された音の洪水。見たこともない土地の音が、自分とのわずかな共通点を持ったとたんに、不思議な一体感をもたらします。写真や映像に比べ、音が与える印象は抽象的。でも「足りない」からこそ、私たちはより具体的に想像を駆け巡らせる。その行為は、私たちを世界のより深いところまで連れて行ってくれるような気がしました。
 
※写真は、音を採取した場所の関連展示です。
 
展示場所:愛知県芸術文化センター 愛知県美術館 10F
 

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