四日市の4つの萬古焼メーカーが集まり、新たな伝統を紡ぐ
【4th-market】前編

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国内土鍋シェア80%を誇る焼物産地で生まれた新ブランド!
 
寒さ厳しいこの季節、食べたくなるのがあったか~い鍋料理。鍋を囲んでみんなでワイワイ。この楽しみは、冬ならではの特権といえます。そんな冬の団欒の中心にあるのが「土鍋」。お持ちの方も、きっと多いはず。その土鍋、もしかしたら三重県でつくられたものかもしれません!なぜなら、三重県の四日市市・菰野町は国内土鍋生産量の80%以上を占めるやきもの産地。「萬古焼」と呼ばれるこの地の焼物は300年近い歴史を誇り、なかでも耐熱性と耐久性に優れる萬古焼の土鍋は、全国の食卓で愛用されています。そんな歴史ある焼物産地にルーツをもつ、現代のライフスタイルに寄り添う陶磁器ブランドがあります。陶磁器メーカー4社が集まり立ち上げた「4th-market」です。
 

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「4th-market」の土鍋ラインアップ。黒と白のカラーがモダンな印象です!

 

取材にお伺いした「4th-market」の事務所には土鍋はもちろん、小鉢や急須、さらには洋食器やティーカップ、グラタン皿など多彩な製品がずらり!マットカラーやパステルカラーといった優しい色味は、現代の多様なライフスタイルにもフィットし、暮らしを明るく彩ってくれそうですね。天候にも恵まれたこの日、日差しに照らされた色とりどりの製品たちは、まさにアート作品のような佇まい!
 

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製品が並ぶ「4th-market」事務所内の風景。眺めているだけで楽しくなります。

 
散りばめられたこだわりが、ありふれた日常に灯りをともす
 
和洋様々な生活シーンにさらりと馴染む「4th-market」の製品。一見シンプルなデザインの中には、つくり手のこだわりが盛り込まれています!まずは、器の表面を覆い優しい色合いを生み出す“釉薬”。「4th-market」では、商品に合わせて一から作っています。理想の色を目指し、細かなニュアンスにもこだわるため、実用化まで2年かかったものも!土の素朴な質感に釉薬が華を添えることで生まれる、洗練されたあたたかみ。持ったときに感じるぬくもりは、つくり手の情熱ではないか…、と思ってしまうほどのこだわりです!
 

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何気ない色合いにも作り手のこだわりがキラリと光ります。

 
また、ミルクパンに取り付けられた木の柄。ここにもつくり手の挑戦が!陶磁器は焼き上げると収縮するため、柄の太さを考慮して誤差が出ないよう土を成形する必要があります。長きにわたる試行錯誤の末、木の質感がアクセントとなったかわいらしいミルクパンが完成したのです!あたたかみ溢れる製品に隠れた、並々ならぬこだわり。どのような方がこの魅力的な製品を手掛けているのか、とても気になってきました。
 

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木と陶磁器のコントラストが魅力のミルクパン。

 
自分たちが欲しいと思えるものを作りたい!
 
「4th-market」を手がけるのは、三重県四日市市・菰野町で萬古焼の製造を行う有限会社山口陶器・三鈴陶器株式会社・竹政製陶有限会社・株式会社南景製陶園。それぞれが食器・土鍋・耐熱食器・急須に関する高い製造技術をもつ技巧派窯元です。その4社が結集し、2005年に「4th-market」を設立しました。現在、全国各地にファンをもつ注目ブランド。そのものづくりの真髄を探るため、山口陶器代表取締役の山口典宏さん、三鈴陶器代表取締役の熊本泰弘さんにお話を伺いました。
 

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山口さんは、萬古焼産業へ熱い思いをたぎらせます。

 
「4th-market」のなれそめについて、山口さんは「出会いは四日市市で毎年開催される“萬古まつり”。窯元が集まり、祭りをPRするための巨大土鍋をつくっていくなかで、萬古焼の将来について語り合い、意気投合した4人で結成しました。3ヶ月間昼夜を共にして制作に励んだ仲なので、結束力は強いですよ」と笑顔で語ります。萬古焼産業、そして自分たちの目指すべき未来を語り合った4人。辿り着いた答えが「自分たちが心から欲しいと思える製品を作る」でした。「それまでは発注されたものを作るということが普通で、培ってきた技術を100%出し切れてない状況が続いていました。手間をかけた理想の製品を作ってみたい。その思いが同ブランド設立につながりました」と熊本さんは当時の状況を振り返ります。
こうして始まった「4th-market」のものづくり。毎年テーマを掲げ挑戦しながら、多彩な製品を世に送り出してきました。その開発現場は、職人とデザイナー、事務所スタッフという異なる視点が集約する場所。アイデアがぶつかり、磨かれることで、魅力的な製品は生み出されています。熊本さんは、「4th-market」のものづくりの真髄をいきいきと話してくださいました。「自分たちが思い描く製品を実現するためには、今までやったことのない技術が求められることが多い。そこで二の足を踏まないこと。一手間も二手間もかけてよりよい製品に仕上げることこそ、設立以来貫いてきた4th-marketのこだわりなのです」。
 

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土鍋づくりを担当する熊本さん。柔和な笑顔でものづくりへの思いを話します。

 
萬古焼の新たな扉を開く「4th-market」の挑戦。次の伝統を紡ぐトップランナーとして、産地を牽引する姿が垣間見えました。現代のライフスタイルに沿った取り組みの背景にある、地場産業への敬意。その真心が製品のあたたかみにつながっていると感じました。後編では、熊本さんの工房にお伺いして「4th-market」のものづくりの現場を取材!「4th-market」が描く産地の未来像を紹介します。ぜひお見逃しなく!
 

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時に熱く、時に和やかに、製品への愛情を語るお二人。その人柄は製品に負けないほど魅力的でした!

 
後編はこちら
 

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